『柳に質問です!』
「……何だ、唐突に」
『私田中花子は放課後、何をするでしょうか!
1、マネージャーの仕事をする。
2、家に帰ってテレビを見る。
3、おとなしく宿題をする。
さぁ、どれだ?!』
「………っふ」
『え、何故笑う…』
「そんなの、答えは4の1人でカラオケに行くだろ?」
『…………』
「その反応から推測するには、"何故ばれた"という動揺がおおいに感じられるな」
『……っ!』
「一緒にカラオケへいってくれる友人がいないから、さしずめ俺を誘おうといった魂胆だったんだろう」
『……っく、ばれたか』
「残念だったな。しかし俺には部活がある。……俺にカラオケの誘いなんて無謀だとわかって何故俺を選択した。選択するなら、仁王や丸井あたりが妥当だと思うが」
『んー、なんとなく』
「……お前はいつも俺のデータを大幅に上回るな」
『いい意味で?』
「まあ…そうだと言っておこうか」
『わーいわーい』
「(……一体何をしたいか全く予想がつかないな、田中は)」
『じゃあ今度部活がないときにカラオケ行こうよ』
「……俺とか?」
『うん。駄目?』
「駄目ではないが、盛り上がりにかけると思うが」
『いや、全然いいよ。むしろ私柳の演歌ききたいんだけど。っていうかきかせてください』
「……何故演歌なんだ」
『いや…あ、あくまで私の中のイメージだよ?今風の曲より演歌歌ってるイメージが強いっていうか、何か柳=和のイメージが強いっていうか』
「ふむ。それは興味があるな」
『おしることか抹茶とか似合うよね』
「(……何が言いたいかさっぱり分からないが、一応データにつけくわえておこう)」
『あ!後、柳ってあれだよね!空手とか似合うよね』
「………それは初めて言われたな」
『うん、だって適当に言ったもん』
「…………」
データを上回る少女
「(田中は掴みどころがあるのかないのか…考えが分かりやすいのか分かりにくいのか、まったくよめない女だな)」