『深司ー』
「………」
『深司ィイイイイ』
「………………」
『深司ィイイイイ!うぉおお、深j「うるさい。何回もよばなくていいし、聞こえてるから」…じゃあ無視しないでよ』
「見てわかんないの?……今、読書してるんだけど」
『えー、本読んでるのか…。何読んでんの?何か本、分厚いけど…』
「…………バトロワ」
『学校で何読んでんの。いや…決して悪いわけじゃないけどさ、今休み時間だよ?もっと楽しむもんじゃないの?』
「………何、ダメなわけ?いるよな…そうやって差別して、自分はいかにも正統派ですみたいなこと言うやつ」
『えぇぇえええ、何か私深司の高感度下げてんだけど…!どうなってんだコレ!』
「……とにかく、うるさい。隣のクラス行きなよ、神尾の相手すればいいじゃん…」
『やだよー、アキラといると恋バナの話しばっかになるもん』
「…………」
『ってことで深司と一緒にいる!』
「……はぁ。勝手にすれば?読書の邪魔だけはしないでね」
『はーい!』
「………うるさい」
『え?何も喋ってないじゃん!』
「視線。ずっと、俺の顔見てる。……嫌がらせ?」
『いやー深司って顔きれーだなー、みたいな』
「……何それ」
『深司って女子からモテる?』
「……どういう意味?」
『いや、これでモテないなら女子は見る目ないなーみたいな』
「………花子に言われたくないよね」
『え、どういう意味。私、趣味いいから!』
「俺といる限りかなりの物好きだと思うけど……こうやってぶつぶつ呟いてるし、人よってこないのに、花子は喋りかけてくるし…」
『えー、だって深司喋ったら面白いじゃん。何だかんだで相手してくれるしさー』
「……」
『私、深司のそういうとこ好きだよ。クーデレみたいなとこ』
「………クーデレ?」
『クールなデレデレさんのこと!』
「……何でも略せばいいってもんじゃないから……」
クーデレです
『(あ、今度部活オフのとき遊びにいこーよ)』
「(何で?)」
『(え?え、何でって問い返されるとそれ凄い困る。…深司といたいから?)』
「(ふーん……………。まあ、いいけど)」
『(やった!ありがとう、深司!)』
「(別に…花子といるの、まあまあ楽しいから)」