「――あぁ、田中さんじゃないですか。」

そういって、紳士こと・柳生比呂士が私に話しをかけてきた。

「あー柳生じゃん。どう調子は?仁王にいじめられてない?」

「……ぼちぼちですかね。
 そこでなんで仁王君がでてくるんですか。」

「いや、何となく。
 柳生なんかいつも仁王にぱしられてるからさ、心配してんだよ、私は。」

――あんなやつとパートナーなんて絶対にやりたくないなあ。
何されるかわかんないしね…!

スカート捲り




「……あ、田中さん。
 背中にゴミがついてますよ。取ってさしあげましょう」

「あ、ごめん柳生。おねgバサッ!って、お前か仁王ゴルァァァアァァアァァァッ!

私の背中のゴミをとるふりをして、
私のスカートを思い切りまくりあげる変態紳士。

――ではなく、紳士に化けた変態詐欺師。



「今日は水色と白の縞パンかぁ。
 相変わらずの色気のなさっぷりじゃな」

「馬鹿か。っていうか、いい加減変装やめろや」

「ップリ。」

「って、何ごまかしてんの!
 ――私、この間もあんたにスカートめくられて
 本当に柳生だって思って本物の柳生にエルボーくらわしちゃったんだからね!

「それは騙されるほうが悪いぜよ」

まあ…いまだに私は仁王のペテンに騙されたりする。
――っていっても、
一緒にいるうちに顔の区別は無理だけど
行動や仕草で判別できるようには…なったよ、うん。

何となく仁王も柳生も、
変装していてもちょっとした癖はなおらないんだなあ…みたいな。



「っていうかいい加減変装やめてよ。
 柳生が私に痴漢してるみたいじゃん」

「そういうこと言われるとしたくなるぜよ」

「――ぎゃぁぁぁぁあぁぁあぁ!
 どこ触っとるんじゃ、おんどりゃぁぁぁぁあぁぁ!」

柳生の姿だっていうのに、
平気で人の胸を鷲掴みにしてきた仁王。

こいつ、最低だ!

誰かに見られてたらどうするんだ、馬鹿野郎!



「――…や、柳生?」

って、真田に見られてたああああああ!
厄介だよ、これ。

この人本当に冗談通じないもん…!


「なな何をしておるか!たわけが!
 男女の不純異性交遊は禁止「真田君、黙りたまえ。」んな……!」

何をする気だ、柳生。じゃなくて、柳生になりすましてる仁王…!



「真田君、考えたまえ。
 このような発情期に、レディーを目の前にして
 何を拝むというのです?」

「む…むむ?」

「そうです、おっぱいですよ!

やめろおおおぉぉおお!

柳生の姿で何言ってるんだ!

それ以上はやめてくれぇぇぇえ!


「ちょ、にお「――田中君も黙りたまえ。これは私と真田君の問題です」


「そうだ、田中。少し黙らんか!」


なんで怒られてるの。
もういいよ、二人で勝手に不純異性交遊について語ればいいよ。



「――真田君、おっぱいとはですね…」


★次の日★


「田中!おっぱいとは、最高のものだな!
 存分に柳生にもんでもらえ!」


何でそうなんのぉぉおおおぉぉ?!


結局、
おっぱいについて3時間力説した柳生(に扮装した仁王)により、
真田は不純異性交遊をよいものだと思うようになってしまった。



「(に…仁王、真田に何をいったのよ!)」

「(…っぷり。秘密じゃ。)」



―――――
★あとがき

変装ネタをかきたかっただけなんだ!

と言い訳をしてみる。




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