「おー、この子いいじゃん。
 リボンしてて可愛いし」

「えー、俺はこっちの子のが好みっすねぇ。
 普通に明るそうだし!」

「赤也にはまだわかんねぇ年頃なんだよ!
 ――このリボンに隠されている萌えをな!」

お前はどういう年頃なんだよ、ブン太。

むりむり



部活の合間に、
グラビアのアイドル写真集をもってきてニヤニヤしながら見ている青年A(赤也)と青年B(ブン太)。

さて、青年Aのほうはというと、


『こいつデブっ!
 アイドルなめてるっしょ!』

なんて結構毒舌なコメントを吐いているが、

青年Bのほうはというと、


『おま…赤也こっちこいよぃ!
 これは神級の可愛さだろぃ?!
 お前にはなんでわかんねぇんだよー!』

なんて力説している。

……ご愁傷様です、2人とも。
っていうか、こんな2人に愛されているアイドルの方、ご愁傷様です。



「なあー、花子はどう思うよ?」

何で私に聞くんだ。

「女性の意見も参考になるだろー?」

いや…これ、参考になるんだろうか。

写真集を見てみると、
いろんな女の子達が水着でセクシーポーズなんてとっちゃってたりする。

わあ…私と全然違って色気たっぷりだなあ…。


「あ、花子負けたって思っただろぃ」

「お…!思ってなんか――!」

「花子さんには無理無理!一生かかっても、Aカップのまんまっすよ!」

誰がAカップだゴルァァァァァァツ!

そういって、青年Aの襟元を掴むとぶんぶんと揺らした。
わ…私だってなぁ!
これでもA以上はあるんだよ…!

何勝手にきめつけてんだよ、こいつぅ…!



「ま、まぁまぁ落ち着けって。
 で、花子はどの子可愛いと思う?」

「……私は、この子いいと思う。」

そういって、ショートカットの子を指差すと、


「「これはないわ。(ないっしょ。)」」

と同時にかえってきた。

ぐぬぬ…!女性の意見きいといて、
なんだその返しは…!


「か…可愛いじゃん、ショートカット!っていうかおかっぱ!」

「いやー、それは可愛い子がやるといいんだろぃ。
 なあ、赤也?」

「えー、俺は元からショートあんま好きじゃないんすよー」

知るか。っていうか、
 私もう部活戻っていい?っていうか真田にちくっていい?」



「「すみませんでした。」」




――まあ、グラビアアイドルなんて私には無理なんだけどさ。

ちょいちょいっ。

部活へ戻ろうとすると、
ブン太が私の肩をつっついてきた。

「……んー?」

「花子さ、こういう髪型してみろよ。似合うと思うぞぃ」

そういって、ポニーテールを指差して言ってきた。
……なんだか、そういわれると…悪い気分はしない。



「……あ、ありが「無理無理!花子さんの丸い顔にはお団子でいいんじゃないっすか」

赤也あぁぁぁああぁぁぁっ!


――私が赤也の背中を飛び蹴りしたのはいうまでもない。





―――――
★あとがき

これは…。





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