(※AK●48様のネタを使っております。気分を害するような方はすみやかにバックしてお戻り下さい。)
「ぎゃあああああああ!」
「うっさい財前、謙也ぬがせぇ。」
「おっけ、分かったで白石。ほな堪忍せぇや」
「や、やめ…うああああああ!」
STJ48
今の悲鳴はなんだったのだろうか。
洗濯物の荷物を抱えながら、私は財前の悲鳴の場所をぼーっと見つめた。…部室?
いや、何かあまりいい予感がしない。
よし、気のせいだ。気のせいだとおも――…
ガチャッ。
「花子ちゃ〜ん!ちょっときてちょーだーい!」
「………いやしかし断る。」
「もー、大丈夫だってばん!ね、ユウ君?」
「せやせやぁ!」
部室から顔をのぞかせる小春にそうおされて、私はカゴを地面に置くと部室へスタスタと向かった。
何だ…一体これから何が起こるんだ…?
頼むからめんどうごとだけは「じゃあ、白石!そろそろスイッチ押すで!」
「おう、謙也頼んだで!」
ポチッ。
〜〜〜♪
あれ?これって何か聞いたことある曲だなあ。なんだっけ…えーっと、ほら!あの有名なアイドルグループの曲だ!
そう思い、部室へ入った瞬間私は自分の目を疑った。
「「「「「あいたかった〜あいたかった〜あいたかった〜、いえす!!」」」」」「…いえす、」
「「「「「あいたかった〜あいたかった〜あいたかった〜きみーにー」」」」」「…きみに、」
なんだろう。とにかくコメントがしにくい。えーっと…何でこいつらは、制服着てるんですか?
可愛らしく赤色のチェックのスカートにリボン、紺色のハイソックスにローファー。
…男だから仕方ないのだが、その格好に化粧をしてAK●48になりきっているこの集団がとにかくきもい。
ってか銀さん!銀さんちょー似合ってねぇえええェェ!
逆に笑えるんだけど笑っちゃダメなんだ…!
ってかこいつらごつっ!肩幅ひろっ!
「……う、うぅ…」
「なんや財前。お前そんなんで部長なれへんで?」
「部長にいわれたないっすわ。」
財前はというと、少し照れたようにモジモジとしている。…粗い化粧からして、きっと財前は抵抗したんだろーなあ。かわいそうに。
「花子さ〜ん…っ」
「こい財前。カムバック。」
「アホか。っていうか花子、どや!俺のミニスカ姿!」
「うんゴメン。トランクスはみでてるよ。」
そういうと、白石が「いやん!花子のえっち!」といってスカートでトランクスを隠した。…いやいや、誰もお前のぱんてぃーなんか見たくねえんだよ。
どっちかっていうなら財前or金ちゃんでお願いしたい。ハァハァ。
「はぁー、なんか慣れへんもんはいとると、脱ぎたなってくるなー」
「よし金ちゃん、脱げ。」
「こらこらこら。…金太郎、花子の言葉に流されたらあかんで?」
「っち。」
「舌打ちすんなし。」
謙也がグリグリと私の頭を拳と拳で捻りつぶそうとしてくる。…っていうかいい加減その格好ヤメレ。
「…白石、まだこの格好しなければならんたいね?」
「おう当たり前やん。におぅとるで、千歳。ええやん。制服姿」
「馬鹿、気持ち悪いわ。今すぐ脱がせろ。」
そういうと、千歳がズーンと落ち込んでしまった。
…だって、さ!九州二翼とか言われた大男がスカートはいて立ってるんだよ?!
似合ってねぇよ!カツラかぶったら案外美人さんになれるかもしれないけど。
「…それよかさ、」
そういって銀さんのほうをチラリと見てぷぷっと笑った。
「……銀さん一番変質者っぽい。」
「ぬぅ?!」
「こらこら花子!ほんとのこというたらあかんやろ!」
白石が毒手チョップをかましてきた。いてぇ、毒手チョップ。
「…いや…まあ、みんな特徴的だね…うん、」
「まあ、なんせユウ君が衣装つくったからね。ね、ユウ君?」
「せやでぇ!まあ、最初は小春のためにつくったんやけど、白石がみんなにも作れってうっさいからなー」
ユウジ。顔と衣装が一致してませんぜ。もうやだ何こいつら、自分似合ってるって思ってるんだろーけど全然似合ってないからね。誰一人とも。
「花子も入りたいやろ?」
「いや入りたくない」
「何いうとんねん!この照れ屋さん!」
そういって白石がバン!と背中を思い切り叩いてきた。いてえええェェ!マジいてぇんだよ、お前は手加減しろ!
「はい、花子」
「え?」
「お前の衣装や。」
「………ごめん、私もう悪いことしないからそれだけは勘弁してください。」
その日、私は始めて白石に土下座をした。後にも先にも、これが最後なんだろーけど。
「(そういえばさ、あんたらのあれ一体なんだったの?)」
「(STJ48やで。)」
「(STJ48?)」
「(おう!し(S)て(T)んほうじ(J)48って意味や!)」
「(……………)」
「(何やその冷めた目、やめぇや。)」