俺、白石蔵ノ介にはどうしても諦めきれない夢があった。

――まあ、本当は花子のお婿さんになることが夢やったんやけど、それは一氏ユウジを前に見事敗北。こ…この完璧(パーフェクト)な俺が負けやと?!

…まあ、しゃーない。

せやから、果たせんかったもう一つの夢を叶えに俺は来たんや。



「ふっはっは。花子を幼児化させてロリろりにさせたる!



番外編-ユウジが子供に?!-

「……何しとるばいね、白石。」

「おー、千歳。…って何でお前調理室きとんねん、帰れ帰れ。」

「…なんね、白石がエプロン来て変なもんつくっとるから見に来てやったんに。……マツタケご飯?主婦に目覚めたと?」

お前帰れ。誰が主婦や、俺はそんなかわええもんちゃうで。」

「当たり前ばい。」

そんなことをあーだこーだしているうちに、出来上がったマツタケご飯(というのは嘘で、実は幼児化するキノコ)の熱が冷めているみたいだ。

あぁぁ、少しでも美味しいうちに花子に届けたろ思ったんに!


「…あわわ!千歳ちょっとどきぃや!」

「ちょ、なんね?!ぶつかったらどうするたい!」

「まあ、お前やからええやん。」

そういうと、俺は部室へ駆けていく。
花子!楽しみやなあ、ロリロリの姿が!

氷帝の伊達眼鏡に自慢してやりたいくらいやけど、きっとあいつならかっさらいに来る。跡部の権限を使ってやってくる。ほんまにやりかねんから、四天だけでええねん。

…それに、ちゃんとマツタケが用意されとるからな!本物の。
俺って準備万端やわー。



ガチャッ。

「おー、白石じゃん。…何でエプロン?ってか何でマツタケご飯?」

「か…家庭部の女子がな、つくってくれてん!」

「…エプロンは?」

「こ…これは、自前や」

あああああ、何いっとるんや俺!花子めっちゃあやしんどるあやしんどる。…くそ、そこらへんしっかり段取りしておくべきやった…!


「……なんか怪しい。」

「あ…怪しいわけないやろ?ほらほっかほっかやで。」

「ふーん…」

ガチャッ。



「うわっ、何でエプロン姿やねん白石。
 きもさに磨きがかかっとるで」

「何か河童来たんやけど。」

「誰が河童や、誰が!……って、マツタケご飯?丁度腹へっとってん、ちょっといただくでー」

そういって、ユウジが俺の手から皿と箸を奪い去るとぱくっとマツタケ(という名の幼児化キノコ)ご飯を食べてしまった。


あぁ!俺の夢崩れた!

合宿の最後に、俺がみんなに内緒でとってきた貴重な貴重なキノコやったんに…!




ボンッ!


「ぶは――っ!何、白石お前私をはめる気だったな!

「ははは。何のことやろ。」

「とぼけんなし!……ってか、ユウジは――」

もくもくと煙る中、私が下を見ると。






「……どこぉ?ここ」

くりんくりんな目できょとんとしたユウジ(子供)がいた。






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