「――じゃあね、花子ちゃん!」
「ばいばーい」
新しくできた友達が、私に笑顔で手をふりながら去っていく。…どうやら、女子がみんながみんないやなやつではないらしい。って、当たり前か。
友達できない覚悟でいたんだけど、結構話しかけてくる子が多くてよかった。
「じゃ、俺も部活いくし、じゃーな花子!」
「はいはい、ばいばーい」
そういって岳人にも手をふって見送る。…なんだかまともな学園生活が送れるような気がしてきた!
「きゃああぁぁぁあ!」
「こっち見てぇええー!」
ん?何か、熱狂的な叫び声が教室の外から聞こえてくるんだけど気のせいか?いや気のせいであってほしい。
「おい、花子。俺様が直々に迎えにきたぜ」
「――…」
やっぱりまともな学園生活よ、サヨウナラ。
この人のいとこという設定である限り、私は何かと問題ごとに巻き込まれるような気がしてきた。あぁ、泣きたい。
「(何しに来たの?)」
「(……っは?お前洋服いらねーのか?)」
「(!あ、忘れてた!)」
「(…アホか。)」