「財前ー、宿題うつさせてー」

「はいはい」

そういって、財前が忍足に宿題のプリントを手渡した。

反省文かいてます



「って、何堂々と交換してんの。

「せやかて、
 宿題やらんだら居残りやんか!」

「ばかもーん!」

そういって私は忍足の頭をはたく。

バチンッ!

「あだ――?!」

「宿題は1人でやるもんです!
 っていうことで、忍足反省文ね。

「ぎゃああぁあぁああ!」

「大丈夫。財前も反省文だから。

「っは。え?!」

そういって目を丸める財前。

「道連れどんまい。2人がんばれ〜」

「……謙也さんのせーや。」

「うぅー。反省文いやや〜」


.

..

...


授業中、
いつもうるさいはずの遠山がなにやら下をむいたまま動かない。

あれ?どうしたんだろ。

遠山が居眠りするはずもないのになぁ。


「……どうしたの、遠山――」

そういって彼の席へいった瞬間だった。

「わぁ――?!」

「うぇっ?!」

驚いた彼に驚いてしまう自分。
ななな何ごと?!


「――って、あ!遠山まさかの早弁!」

「あぁぁああぁ、花子先生許してや…。
 ワイ、四時間目はお腹減ってしんどいねん…!」

言い訳無用。はい、反省文ねー」

なんだなんだ。
今日は反省文かくやつらが多いなぁ。


.

..

...



「小春愛しとる!可愛い!
 むっちゃ素敵!」

「せんせー、ほんま一氏うぜぇ。

「はい、一氏反省文ね。

そういって彼に反省文を渡す。


「ななな何で?!
 俺は小春への愛をやな――」

「言い訳無用じゃああぁぁぁああ!
 いいからかきなさい!」

「……っむー」

そういいながら、一氏は納得いかないといったような表情で
反省文をうけとった。

っむーとかいってかわい子ぶっても先生は許しません。


「あ、そうだ金色」

「ん、何かしら花子ちゃん?」

「そのカツラ授業中着用禁止って何回も言ったよね。
 はい、金色も〜」

そういって反省文を渡すと、
金色は「えぇぇええぇ、嘘やあぁ!」
と大騒ぎ。


――忍足に財前、遠山に一氏に金色。

本当今日は反省文かくやつらが多すぎる!




「んんー、今日はみんな悪さばっかしとんなぁ。」

「あ、白石じゃん。あんた何余裕ぶってんの?」

「ん?まぁ、俺はパーフェクトやから、
 余裕ぶれるんや」

まあ…確かに白石が反省文かいてる姿を見たことは一度もないけどさ。
本当忍足には見習ってほしい限りだよね!

あの子、二日に一回は反省文だからね!



「――まあ、なんかさ。
 白石むかつくから反省文。」

「って、何でええぇぇえ?!俺関係ないやん!」

「むかつくもん。
 はい、反省文――。」

そういって、白石にも反省文を渡す。



「…俺、かくことないやん。」

「自分の美しさについて反省しなさい。」

せやな。花子先生もたまにはええこと言うやんけっ」

そういいながら
白石は袖をまくりあげて反省文を今まさにかきはじめようとした。





……あぁー、本当
反省文かくやつらばっかで困るよ!



っていっても、
白石は何にもしてないんだけどね!


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