………変な感じだ。
私を殺そうとした人物と、友達になるなんて。
『……本当に、迷惑をかけて…ごめんなさい』
そういって謝ってきた益子には、
今までのような邪悪なものは感じられなかった。
――益子を支える誰かがいてくれさえすれば、
こんなこと…ならなかったのかもしれない。
玉砕覚悟で挑む!
「……って、あ。そういえばユウジの退部届け手にもったまんまだ…」
益子と少し話しをしてから、
私は屋上からでた。
――…少しは、仲良くなれたんだよね。
益子と。
「これからどうしよっかな…授業受けたくない気分だしな、」
あ、今なら千歳君が授業の半分をさぼってる気持ちが分かるよ。
――なんか、今は…何もせずに寝ていたい。
「――よし、このままさぼr「さぼる気か?お前は。」
そういって、
後ろを振り返る間もなく蔵に首根っこを掴まれていた。
あー…あはは。
あはははは。
「あはははは。」
「ははははは」
「あははは」
「ははは」
「………あはっ」
「ってなんでやねん!」
そういって、ぼこっとグーで頭を殴られた。
あいたー…!
「…痛いじゃん!」
「…教室におらんから、心配したんやで。ドアホ」
「…………っ」
蔵は何でそんな優しい目をするんだろうか。
何で――そんな、
愛おしいといった表情で私を見てくるのだろうか。
「……どうせサボる気やってんろ?
なら、俺についてこいや」
「……え?あ、うん…まあ…いいけど」
――蔵が授業をさぼるのって始めてなんじゃ…。
そんなことを思いながら、
私は蔵につれられて裏庭へでた。