巡炎花





「何言ってんですかエース隊長。この時期を逃す手はないんですぜ?」

 薬莢のケースを両肩に抱えたまま足を止めたせいで、修繕が間に合っていない甲板がぎしりと軋んだ。それは春先にも一度行ったワノ国へ進路を戻すと聞き、不思議に思ったエースが口にした疑問への返答だった。この時期、というのだから、何か目的があるのだという事は理解できる。だが何故?

「なんだ、知らなかったのかエース。ワノ国には四季があるんだ。この間行ったのは春、今度は夏。夏と言えば夏祭り!でっけぇ花火も見られるし、いつもは仕舞込まれてる良い酒も大盤振る舞いだ。オヤジもそれが気に入っててな、民族衣装の浴衣ってのをわざわざ拵える位祭りを楽しみにしてんだぜ」
「オヤジが。へぇ、だったら楽しいんだろうな」
「そりゃもう、浴衣を着た女たちのうなじもこれまた色っぽいんだ」

 浴衣を着るときは女たちは髪をあげるのが正式らしく、想像しかできないエースは曖昧に頷くしかなかった。

「服の形としてはイゾウが着てるのと近いよい。あんなに着崩してると元の物が想像しにくいだろうがな」
「マルコ」

 薬莢ケースを後ろから奪われ、声の主へとエースが振り向く。隊員たちにケースを渡したマルコの顔を見て、エースはどことなくいつもと違う雰囲気を感じた。

「マルコ、祭りが楽しみなのか?」
「ああ、ワノ国の祭りは好きだな。ただ騒がしいだけじゃなく風情があるよい」
「ぶははっ!!どの口が風情とかっ」

 破壊音と共にサッチが脆くなった甲板に埋まったのを無視し、珍しいマルコの楽しそうな様子にエースも自然と心が躍った。

「へぇ!そりゃ楽しみになって来た。その花火とかってのもよく知らねぇけど、いいもんなんだな」
「へ?お前花火見たことねぇの?」

 木屑にまみれて復活してきたサッチの周囲に、4番隊たちもゾロゾロと集まってきた。身振り手振りで花火を説明すれば、ようやくそれが何かと言うことを理解できたらしい。

「――だったらガキんときに弟と見たかもしれねぇ。遠くの空に沢山ちっせぇのが上がってた。でも、それがある日は街の警備が厳しくて中には入れなかったんだ。だからあんま良い思い出じゃ……ねぇかも」

 何かを思い出したらしく、唇を歪めたエースに隊員たちが顔を見合わした。

「エース、もしかしておめぇ、祭りも行ったことねぇとか言うなよ?」
「それぐらいあるさ!……でも、楽しむとか、参加する、ってのだとちょっと違うかもしれねぇ」

 スペード海賊団のマークを飾った帽子の男が、元船長の言葉に愕然とした表情になった。自分たちが信じ、共に海を駈け上った男が二十歳にもなっていない少年である事を忘れたわけでは無い。その男が、知っていて当然と思っていた祭りの楽しさを知らないと言うのだ。思わず目に涙まで浮かべている元スペードクルーに、エースの方が慌てて目の前で両手を振って見せた。

「おい、しんみりすんな!別に祭りに参加したことねぇからって辛いとかそんなんじゃねぇよ!それに、もうすぐみんなで行けるんだろ?すげぇ楽しみにしてっから、祭りの遊び方教えてくれよな」
「エース……!」
「エース隊長ぉぉ!」

 二番隊と四番隊に囲まれ、エースが困ったように慰めるという妙な状況の中、輪から弾き出されたマルコが背を向けて歩き出すのに気がついたサッチがそれを呼び止めた。

「マルコ、どこ行くんだ」
「まだ仕事中だよい」

 ふうん、と鼻を鳴らしたサッチに目線も向けずマルコは船室内へと消え、しばらくして甲板に姿を見たと思った次の瞬間にはその姿を変えて青空にその体を溶け込ませて小さく消えてしまった。マルコが先行偵察に飛ぶ姿は珍しくも無いが、行き慣れたワノ国へと飛ぶ理由はオヤジに出す酒の用意かとそれを見た船員たちが顔を見合わせる。
 理由を推測したサッチだけが、木屑を乗せた頭のままニヤニヤと笑いながらそれを見送っていた。





「いや、いいってば。祭りは夜からなんだろ?上陸準備はおれの仕事だし」
「いいんです!もうオヤジの許可ぁ貰ってますから、先に降りて下さいエース隊長!」
「エース、夜になったら合流しようぜ」
「そそ。んで、これマルコからの指令な」
「マルコから?」

 上陸準備に追われるモビー・ディックで、サッチからメモ紙を差し出されたエースが怪訝そうにそれを受け取った。確かに祭りを楽しんだ記憶はないが、それを理由に皆が大変な中自分だけが先に降りるのは納得行かなかった。だが責任感と好意の合間でせめぎあうエースの心は、書かれていたその内容に大きく天秤を傾けた。

「……本当に、甘えていいのか」
「良いって言ってんじゃねぇかエース!」
「行ってこい。行かねぇと一番隊隊長様がヘソ曲げちまう」

 背を押されるどころか蹴り飛ばされる勢いで船を追い出され、港から街へと消えて行ったエースを、皆それぞれの思いで見送った。共通することは、その誰もがあの少年の事を愛しく思っているという事。
 先陣を切って飛び立ったマルコの気持ちを想いつつ、サッチは絶対恩に着せようと決意を新たに上陸準備の采配を取り始めた。






 大きな笠の描かれた看板のある店に辿り着くと、そこからは覚えのある干した草と土の独特の匂いが漂っていた。オーズに贈る笠の編み方を教えてくれた職人の店で、座敷から土間へ脚を下ろして茶を啜るマルコを見つけたエースが複雑な気持ちの入り混じった、けれども嬉しそうに微笑んだ。
 規格外な巨大な笠を失敗しながら作り、とても喜ばれた事を笠職人である老爺に伝えると、老爺は良くできた孫を見るように上機嫌で手を叩き、祭りの期間の滞在を喜んでくれた。

「エース、こっちだ」
「何処行くんだ?祭りって、町中だろ」
「その前にやることがあるんだよい」

 先導するマルコの声は常にない柔らかさで、店の裏側へと潜戸から抜け、エースの後ろからは老爺の女房が続いた。

「借りるよい婆さん」
「はいはいどうぞ。着替えは此処に置きますからね。それから、軽いお食事も用意してありますから」
「こいつの軽いは十人前くらいだが」
「存じております」

 エースに向かってコロコロと笑った老婆が、以前も気持ちいい位に食べなさって、作り甲斐がありましたよとマルコに向かって頭を下げて店の中へ下がって行った。

「エース、禊ぎをするから脱げ」
「へ!?」

 そういうとマルコがするすると腰布を外し始め、突然の行動に面食らっている間にもマルコはどんどん裸身に近づいて行く。

「祭りに行く前の土地のしきたりだよい。禊ぎって言や大袈裟だが単にそこの水を被るだけだ。誰も見やしねぇからとっとと脱いじまえ」

 店の裏庭は山の斜面に面しているため、外からは見ることは出来ない。何故だか吃驚するほど優しいマルコの機嫌を損ねたくなくて、エースは慌てて元々少ない衣服を縁側に放り投げた。

「なぁ、なんで今日はこんなに優しいんだ?」
「おれが優しいとおかしいかい」
「ううん、すげぇ嬉しい!」

 お互い今更裸を恥ずかしがる等という気味の悪い意識は無く、注連縄を巻かれた桶から遠慮なく冷水をかけられたエースが悲鳴を上げながら桶を奪ってマルコの頭から水を浴びせかけた。良い歳のおっさんと奇声をあげながら水を掛け合う姿は見る者があればさぞかし不気味であろうが、当人たちには全く預かり無いことだ。
 用意されたタオルで体を拭き、お互いの背中の滴も拭い合って浴衣を羽織り、先にするするといつもサッシュを巻くようにして手早く着付けたマルコがエースの帯を結ぶ。藍染に赤い鳳凰が裾に鎮座している反物の柄がマルコの蒼い鳳凰の柄と揃いになっていて、くるりと回って見せたエースは満面の喜色を浮かべ、それが白ひげの浴衣もモチーフは違うが同じ職人の染めた藍だと聞けば、エースは糊の利いたマルコの襟元に飛び込んできた。

 老婆の飯をかっ食らい、エースは浴衣は腹が膨らんでも苦しくないと大変に感心していた。男は帯に腹が乗るくらいが貫禄があっていいと老爺が笑い、肉が乗ってもおかしくない年齢の腹をおもむろに掴まれたマルコは音が出る程の勢いでエースの頭をひっ叩いた。
 

「マルコ、花火何時からなんだ?」
「日が完全に落ちてからだ。準備に手間取らなきゃぁ八時あたりだな」
「皆も来るんだろ?」
「専用の櫓もあるよい。特等席だ。この日だけはオヤジにいい酒持ち寄って、朝まで飲み明かすんだよい」
「櫓って?」

 櫓の説明を求めたくせに聞いているのかいないのか、ずっと笑顔のエースがまだ出店の半分が準備中の幟を指してあの食べ物は何だとか、ちらほらと居る浴衣の女の子が可愛いだとか、マルコの浴衣姿に目をやっては嬉しそうに笑い声をあげ、今にも子供のように飛び跳ねて歩くんじゃないかと言うほどはしゃいでいた。

「エース、転ぶなよい」
「そこまでガキじゃねぇよ!」

 二枚歯の下駄を軽快に鳴らしながら参道を走るエースが裾をからげてトンボを切り、母親に連れられた子供が歓声をあげた。

「人に当たるぞい」
「ちゃんと見てやったって。あの建物に行けばいいのか?」
「土地の神さんを奉ってる所だ。無礼な事ぁすんじゃねぇぞい」
「それなら、マルコと一緒に行く」

 そう言って急に神妙な顔になってマルコの横に戻ったエースに、マルコは堪えきれずに噴き出してしまった。

「なんだよ、こうしろって言ったのはマルコだろ!」
「ああ、おれが言った。それでいいよい」

 はしゃぎすぎて汗ばんだ髪をかき回され、エースは急に気恥ずかしさを感じて俯いた。
 鳥居をくぐり、見よう見真似で柏手を打つ。先ほどエースのトンボを見ていた男の子が隣で真剣にその仕草を観察していて、もう一度エースが綺麗に90度の礼をして見せるのを、並んだ黒髪を母親とマルコは微笑ましく見ていた。

 今日一日、エースの二番隊隊長職を解任する。
 それは言葉だけではあったが、ただのエースとマルコ、兄と弟分として楽しんで来いという白ひげの計らいであった。
 
「出店がまだ揃ってねぇから一度港へ出るぞい。日が落ちた後でゆっくり何でも食えばいい」
「うん、わたあめも?」
「リンゴ飴も焼きそばも好きなだけ食え」

 露店の掲げる商品名を指さし、何かもあまりわかっていないのに食べ物の絵で心を躍らせているエースがにこにこと揺れる浴衣の袂を握ってマルコの横に並ぶ。抜き手で着崩したマルコの空っぽの袖が左手に触れ、エースは少しだけ残念そうに横顔を見つめた。

「どうした」
「なんでもねぇ」

 金色の睫から目を逸らし、カラコロと高い音を立てて先に立ったエースの耳が赤い。口元に笑みを蒔いたマルコは、もう一度こけるなよと釘を差した。



 港で家族たちを迎え、ちらほらと見える浴衣姿の仲間の中に言われた通りの揃いの藍染を着た白ひげの姿を見つけて満面の笑みを浮かべたエースに、祭りの準備の先行を促した隊員たちも嬉しそうに肩を叩き合った。
 浴衣に合わせていつもの髪型ではなく、ワノ国のサムライのように後頭部で髪を結い上げたサッチを見て、見慣れないエースは指を指して笑っては小突かれていた。

「櫓に行くぞ。エース、迷子になるなよ」
「なんだそれ、ならねぇよ!今日はおれ、何処までガキ扱いされんの」

 文句を言いつつ、扱いに慣れてきたエースが少し離れたマルコに向けて苦笑を見せるが、決して嫌ではないとその表情は語っていた。

「よーしエース、サッチお兄さんが手を繋いでやろう」
「だれがお兄さんだよおっさん!」
「エース、お兄さんはまぁ苦しいがこういう日は年上と手を繋ぐのが正式なんだぞ?」
「……本当か?」

 髭をつまむビスタの言葉にエースは眉根を寄せて白ひげを見上げた。

「本当だぜエース。二十歳超えねぇ奴ぁ皆そうさ。そこのマルコもお前みてぇにようやく毛が生え揃ったぐれぇのこまっしゃくれた歳にしてやったもんだ!」
「オヤジ!」

 急に話題に出されたマルコが目元を赤くして白ひげを睨み、歩幅の長大な白ひげに合わせて小走りのエースが何かを逡巡するように白ひげを見れば、その口元には全てを圧倒し、全てを包む大きな笑みがある。小さく息を吸い、揺れる白ひげの指先を掴むと、前方のマルコに向けて負けないほどの赤い顔で手を差し出した。

「こっちは、マルコがいい」

 眉間に力を入れたへの字口で差し出された手を見下ろしたマルコの細い目が僅かに見開かれ、似非ちょんまげのサッチに肩を突き飛ばされるようにマルコはエースの横に並ばされた。並ばされたといっても歩みは止まっていないので、エースが手をマルコに合わせて横に差し出す奇妙な姿勢での沈黙だった。

「マルコ隊長!お願いしますよ」
「エースが頼んでるんです、マルコ隊長!」

 抜き手のままの空の袖をまるで憎いものでも見るように睨みつけられ、マルコは嘆息して唇を歪めた。言われずとも、先ほど自分の手を掴みたがったエースの視線には気がついていた。それを無理矢理推し進められるのは気に入らなかったが、結果は同じだ。
 マルコは袖に手を戻さず、諸肌脱いで蒸し暑い気温の中の、更に熱いエースの手を握りしめた。手を差し出したエース本人が吃驚したように息を飲むので、咎める気持ちで指先に力を込める。軽快な行進の中、その手はやがて隙間なくマルコの少しかさついた掌全てを合わせ、指の隙間に指をねじこむように繋ぎ直された。

「エース、お前と見る花火は初めてだな。今年ぁ特別綺麗だろう」

 頭上で笑う白ひげに、未だ頬の赤いエースが何か特別な花火なのか?等ととぼけた事を聞くものだから、白ひげを囲むように続く家族たちが笑い出した。また拗ねそうなエースに、マルコが横で小さく耳打ちをする。

 お前がいるから、全部特別だ。









「すげぇ!!でけぇ、すげぇ!」
「お前語彙ねぇなエース!」
「だってすげぇもん!綺麗だ!」
 
 職人の丹誠込められた大玉は見渡す夜空を埋め尽くす様に広がり、特等席の白ひげの膝に座って歓声を上げ続けるエースを肴に酒宴は益々盛り上がる。

「花火がこんなにでけぇなんて知らなかった!いつもこんくらいのが遠くで光ってんのしか見たことねぇもん。オヤジ、おれ、すげぇ嬉しい!ありがとう!」

 親指と人差し指で小さな円を作って自分の見ていたものの大きさを示し、膝の上で体を揺すって喜びを表す息子に白ひげは巨杯を傾けながら地響きがするような笑い声をあげた。

「そりゃぁよかった!マルコが骨折った甲斐があったってぇもんだ!」
「マルコが?」
「……別に何もしてねぇよい」

 エースの足下、もろ肌脱ぎで酒杯を掲げていたマルコがふいと目を逸らして手酌で酒を足そうとすれば、酒瓶を奪ったサッチに強制的に酌をされて舌打ちを漏らした。

「何もってのはねぇよなぁ?揃いの浴衣準備させて、いつも行かねぇ神社にも連れてって、自分一人兄貴面しやがって。……っつーことで、おれらにもさせろ!」
「「「便乗しますっ!!」」」

 今まで姿の無かった二番隊員たちが一斉にエースを取り囲み、各々色とりどりのかき氷やイカ焼き、山盛りの焼きそば等を積み上げて行った。目を輝かせたエースに、サッチが手入れの行き届いた白い歯を見せて笑顔を作った。

「エース、夢中になって見逃すなよ!仕舞の花火がすげぇんだからな!」

 ふわふわの白いわたあめに目を奪われていたエースが顔を上げた瞬間、まるで真昼のような光が夜空いっぱいに広がった。
 ただ息を飲み、遅れて届く鼓膜を揺るがす大音響の真っ直中に身を置き、空を見る。
 連射される小さな花が蛍の尾を引いて儚く消え、巨大な太陽の中に少し歪な文字が浮かぶ。僅かな風に揺らぐ最初の文字は"A"。

「A…C、…………E!!」

 華やかな大輪の花火にすぐにかき消された文字。けれど、白ひげの膝から飛び降りたエースは、酒が零れ落ちるのにも構わずマルコに抱きついた。

「ACEって!オヤジ、おれの名前だった!!マルコがしてくれたのかっ!?」
「エース!抱きつくなよい」
「やだ!おれ、今すげぇ嬉しくてたまんねぇんだぞ!?なぁオヤジ、そうなんだろ!?――うわっ!」

 次の瞬間、マルコをしっかりと抱きしめたまま、エースは巨大な父親にまとめて膝に抱え上げられていた。

「グラララララ!粋な事やってくれるじゃねぇかマルコ!エース、おれが昔マルコに同じ事をしてやったんだ。あん時はおめぇよりずっとひねくれてて手ぇ焼いたもんだ。覚えててくれたか」
「そりゃ……忘れねぇよい」

 二人同時に頭を撫でくられ、耳まで赤いマルコの子供のような顔にエースは思わず見入ってしまった。自分よりもずっと年上のマルコも、白ひげの手の中では今でも赤子のように思えてしまう。

「嬉しかったんだよい。祭りも、ましてや花火なんて、それまで見たこともなかった……だから、おまえに同じ事をしてやりてぇと思っただけだよい」

 目を逸らしたまま、白ひげに撫でられているマルコがエースの頭を乱暴にかき回す。いつの間にか大音響は鳴り止み、夜空は星を取り戻していた。




 サッチの底抜けに明るい号令で、櫓に置かれた全ての酒が入りきらなかった家族たちにも大盤振る舞いされ、差し入れられた露店の食べ物を全て腹に納めたエースが自分でも回りたいとマルコの手を引いて特等席から笑顔で離れ、提灯の並ぶ参道へと飛び跳ねるように消えていった。

 エースがマルコ程の歳になれば、この国の花火はまた違う意味を持つものになるのだろう。思いは、そうやって受け継がれて行くものだから。
 星空に広がった人工的な花の残影が未だ網膜に焼き付いている。どちらが美しいかなど、口に出すのも下らない疑問だ。
 視界の隅に花火の尾のような青い光が掠めたのに気付かぬふりをし、白ひげは愛しい息子たちに注がれた美酒を次々に飲み干した。




2010/08/10


9月公開のお題企画自主的連動作品。
少し違うパターンで花火のお話を書いています。二つの話の繋がりはありませんが、テーマは同じ浴衣、花火、祭りです。というか今から書きます…間に合え!
9/1になりましたら企画ページに繋ぎますのでもう暫くお待ちください!
ちなみにタイトルは全く関係ない◯◯剛さんの歌をもじってますw









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