秘密





*ニョタではありませんがちょっとそれっぽいので注意。





 全ての抵抗が止み、あとはひたすら頂を目指すだけのこの瞬間だけは、クロコダイルの全てが自分のものだと思える。
 上気したクロコダイルの頬を巨大な手のひらで包み込んだドフラミンゴがピタリと動きを止めたのに、思わずクロコダイルの眉根が不愉快気に歪み、それすらも恥と思うのかその眉間の皺は、より強調されるように深く刻まれた。

「なぁ、お前なんで戻らねぇの?」
「……なにがっ、…」

 無意識にドフラミンゴを食い締めて腰を揺らしたクロコダイルに、快楽の熾火が消えないようにゆるやかに腰を動かす。あえてそれを指摘せずに悪戯を続けると、このプライドの塊の男でもいつしかトロトロに溶けてゆく。ドフラミンゴはそれを熟知していた。それほどもう何度も体を繋げている。

「ケツもいいけどよ、グショグショになった"前"に突っ込みてぇ。柔らかいお前の体ってのも興味がある」
「――――――!!!」

 その瞬間に振り上げられた鍵爪はシーツに縫い付けられ、フェイントで下からドフラミンゴを掴もうとした右手は見えないものに拘束されて虚しく空中で止まった。砂に変わろうとしていた上半身は、濡れそぼった下半身に再び苛むように与えられた刺激に虚しく元の人型に戻らざるを得なかった。

「なん、それをっ……!!」

 激しく突き上げられたクロコダイルの滲んだ瞳に、いつもの快楽だけではない理由の動揺が浮かぶ。強制的な絶頂の瞬間に見えたその表情の奥に、隠しきれない哀惜。ドフラミンゴはそれを見られただけで十分に答えに辿り着けた。
 息を乱し、小さく震える体を抱きしめて低く笑う。右手は既に開放してあった。

「"どっちのお前も"抱きたいってだけだ。理由の詮索もしたいっちゃしたいんだがなぁ。乾涸びさせられるのはてめぇに搾り取られるってのがいいな」

 クロコダイルの右手が握られ、ドフラミンゴの背に打ち下ろされた。全く力の入っていないそれに「甘えっこだな」等と突っ込んではいけない。この男……は扱いが非常に難しいのだ。

「つーわけで、もう一回だ。乾涸びるまで、OK?」

 


2010/03/06

鰐が本当に女でも萌える・・・と妄想したもの。
ドフラは鰐ならどっちでもいい。なぜか女妄想だと既にものすごいラブオーラを放つ二人になるという。
にょた鰐、お気に入りサイトさんに非常に影響されてしまいました。
でもこの話は男のままだけどw




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