一華「確かに二人は情報屋と運び屋だけど、今回は仕事じゃなくって私情でこっちに来てるだけだからね。安心してよ…勿論僕もね」

ミルキ「私情…?」

アメ「じゃあミルキちゃんが目的じゃないんだな」


アメさんは今にも私に手ぇ出したら殺すぞオーラ出しながら一華さんを見ていた。いや、睨んでいたの方が正しい。

そんなアメさんに一華さんは溜め息を吐いた。そして、真っ黒なコートのポケットに手を突っ込み手帳のような物を出す。何処からどう見てもただの手帳だ。

念が篭っているわけでもないし…、特別性と言うわけでもぱっと見は違うだろう…。

手帳を片手でぱらぱらと捲り目的のものを探す、両手を使えば良いのに…と思って使っていない方の手をよく見れば…私は目を見開いた。

美影一華と言う人間には左腕の肘から下が無いことに…少しだけ驚きながらも、次の彼が手帳が出した物を見て色々な意味でアメさんへの怒りが隠せなくなった。





ミルキ「てか、え…?アメさん、これ…一体どういうことなの……?」

唯「……?ミルキちゃんは、一華ちゃんの友達の…幼な妻じゃないの……?」

ミルキ「唯が言うとなんか生々しいよね!!てか、どうしてそうなってるの!!?アメさん!!説明してください!!!」

アメ「いやぁ…ね?ミルキちゃん落ち着いて!!」

ミルキ「落ち着いていられないから!!」





一華「ちなみに僕達の目的はアメが年賀状に結婚しました!!って写真付きで送ってきたから確かめに来たんだよ」

遊「俺達は、ただの…付き添いだよ〜」

唯「一華ちゃんの…友達がロリコンか、犯罪者か…見に来ただけ……」

アメ「うん。運び屋の言葉がグサリッと俺の心を抉ったよ」

ミルキ「アメさん!!ちゃんと説明してください!!!」








アメさんを問いただして1時間ほどが過ぎた頃、三人は数個のパンと苺のジャムを買って帰っていった。

結局アメさんとの関係は旧友と言う事だけしか知ることは出来なかった。だけど、アメさんは…ある程度一華さんを信頼しているのだろう。多分、螺鬼さんほどではないけれど。

まぁ…どちらにしろ、暫く会わないだろう…。一華さんも仕事は済んで帰ると言っていたから……。

……あっ…二人の連絡先聞くの忘れた。アメさんなら知っているだろうか?








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