唯「ミルキちゃんが…彼シャツ着てる………」
遊「わぁ…萌えるね。アメさんに写真送って自慢してやろぉ…」
ミルキ「彼シャツってどういうこと!?てか、何で居るの!!??!」
唯「なんでって……」
遊「そんなの」
唯・遊「「私・僕の家だもん」」
ミルキ「一華さん説明ください」
一華「ミルキちゃんと同じ理由だよ」
ミルキ「誘拐してきたの!!?!」
一華「どうしてそうなるの!?だから、君がアメの所にいるのと同じ理由って意味だよ!」
あぁ…と、納得する。
私達はあの後居間のような場所に移動した。案の定そこには、唯の姿があり…唯はこちらに気付き先程の発言をしたわけで…このシャツが一体誰のなのかは未だ不明だし。
その発言に便乗するように遊が姿を現した、ブカブカのシャツをだらしなく着こなし片手にはウサビ●チのマグカップを持った遊が眠たげに目を擦りながらソファーに座る。
ぎし…と軋むソファーに一華さんが「ミルキちゃんも座って」と言って私を座らせた。位置を説明するなら唯と遊の真ん中で何故か二人に挟まれた。
両手に花だ!なんて、思っていると遊が「ちなみに、一兄ちゃんは僕達のほかに後三人くらい侍らせてるよぉ…」と「一ちゃんはモテるもん……」
……え?何??一華さんって常にハーレム状態なの?両手に花どころかお花畑ですか??
一華「さてと、先ずは二人の自己紹介が先かな」
ミルキ「黙ってろ、悪女が」
一華「なんで!?」
遊・唯「「ミルキちゃん…一兄ちゃん/一ちゃんは男だから悪女じゃないよ」」
一華「ツッコムところそこなの!!?!?
「てか、二人?」…あ、そう言えば私を風呂に押し入れた人と風呂に乱入した人はまだ知らない人だったかな。
「彼方!雪君!」と呼ばれキッチンから顔を出した赤茶色の髪の彼だった。黒い眼鏡を掛けた長身の好青年、ボーダーのカーディガンを着て赤いエプロン。
今時の料理も出来る家事も出来る仕事も出来る男とは彼の事だろう…と頭の端で思った。
彼方「はーい!どうしました一華さん」
一華「彼方、アメの所から攫ってきたミルキちゃん」
彼方「あぁ!この子が…。始めましてミルキちゃん、一華さんの付き人をしている花房 彼方(はなぶさ かなた)という者です。」
ミルキ「攫ってきたって部分はスルーですか?」
彼方「一華さんのこれは今に始まったことじゃないんでね!」
ミルキ「慣れって怖いですね」
彼方「そうかな?」
ミルキ「……………」
遊「彼方ちゃんは無自覚だからスルーしたほうが楽だよぉ」
ミルキ「そうだね……、うん…」
唯「後、もう一人…いるけど………」
そう言うと唯は指を差していた、指の指す方向に視線を向ければ………。
風呂で遭遇した不機嫌男子がそこにいました。(うわぁ…帰りてぇ………
なんて思っていると、不機嫌男子は私の姿を目にした途端にカッ!と目を見開いた。
雪那「ん…だよ。……って……、なんでこの女が此処に居るんだ!!!?」
一華「雪君、客人に失礼だよ」
雪那「客人って……!来るなんて聞いてねぇぞ!!」
一華「言ってないもん」
雪那「もん…とか言うなや、気持ち悪ぃ…!!!!」
ミルキ「なんでだろうか、彼はこの場にいる唯一の常識人に思える!!!」
雪那「オレをこんな変人どもと同じにするな!!」
ミルキ「ありがとう!!その言葉が聞きたかった!!」
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