3/7 実千代の新たに向かう先。 そこには─ オレンジ色の太陽のような髪の少年…雨宮太陽がいた。 『太陽くーん!』 「実千代!?会いたかった!」 『メリークリスマス!プレゼントだよ!』 「プレゼントまで!?ありがとう…嬉しいよ…」 『え?ホント? …太陽くん、折角病気治ったのに死にそうな顔で言うから心配よ!』 「ええっ、死にそう!?…いや、ちょっと考えてたんだ。」 『考える?』 「僕、クリスマスを過ごすのも今まで病院だったから…」 『あっ…そっか…』 病院でしかクリスマスを過ごした事がない。 実千代にとってはある意味信じられない世界であった。 太陽の言葉に二人の間はしんみりとした雰囲気に包まれる。 しかし、実千代はそれを打ち破ろうとした。 『だったらさ!』 「…うん?」 『今日は初めての外のクリスマスだよね!』 「…あ、そうだね」 『凄く嬉しい事じゃない!こういうのも難かもだけど… これからを楽しもうよ』 「はは、そうだね。 あ、でね…実千代、今日君が此処に来てくれたから…」 『じゃあ太陽くん、あたしもう行くから!じゃねー!』 「君に僕の思いを…、!? あれ!?実千代いない! 実千代ー!そりゃないよぉぉぉ!」 prev|next 目次へ |