すこやかなたましい

きみが今日優しさに包まれたまま目を閉じること
暖かい蒲団にくるまれ甘いまどろみの内に眠りにつくこと
それだけを私はいま願っている
私のいま叶えてほしいこと

できればホットミルクもあればいい
飲めばきっとよく眠れることだろう
太陽はいない
彼の残した光を頼りに輝く月と
子供のように唄う星々(きみの好きな世界だ)
あそこで一等明るく見えるのはジュピター(きみの一番好きな星だ)
彼等の奏でるささやかでにぎやかなメロディーにそっと耳を澄まして
瞼のつくる暗闇に撮される夢を楽しんで

時間は流れていく
気が付かぬところで確実にさらさらと
砂時計が砂漠におちて広がる
その上を星々が巡っていく
流れ星が流れた
あなたの知らないところであなたの時間はながれていく
その体に残された時間はあとどれくらい
それでも、そんなことはどうだっていい、と
私は目を閉じて祈る

今夜あなたが優しさのうちに、星の奏でる歌にくるまれて眠ること
願わくば明日の朝、あたたかな温もりとやわらかな日差しのうちで、優しい目覚めるをむかえること


孤独なきみがいつか、暖かさにふれる、そんな日が、どうか、いつか、きみに訪れますように。

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