となりのきみは

「へい、ミッちゃん。どう想う?」
「なにがですか。」
「いや、前を歩くふたりさ。」
「どうなんでしょうね。」
「私的にはカップルかと思わなくもないんだけど。」
「…最近ハマったからと云って、なんでもかんでもCPにしてしまうのはよくないと思いますけど。」
「そんな事を云っているわけではないのだよ、ミッちゃん!」
「…そのミッちゃんっていうのやめてくれませんか。」
「なんでよ、ミッちゃん!」
「もう、いいです。」
「だいたい大天使に同性愛訊くのが間違っていた。」
「そうですね。」
「愛があればいいじゃない!」
「そんなこと言われても。」
「いくないよ!アメリカだって、特にあの田舎の人たちの感じ!宗教を盾にしてあんな風に!」
「ええ。」
「イエスさまがおっしゃられていた。聖書にあった。…わかるよ、わかるけどさぁ!」
「はい。」
「自分で考えなきゃ駄目でしょう!」
「はあ、」
「ちゃんとよく知って、偏見じゃなくて!」」
「へえ、」
「ちょっとミッちゃん!」
「なんでしょう。」
「返事が雑になってきてる」
「そうですね。」
「私このあいだpixivで聖☆お兄さんの漁師兄弟のを見たよ。」
「そうですね。」
「なんか、こう」
「ええ、」
「フクザツだけど、あれはあれで良かったな」
「…」
「なんだろ、中村先生の描いた兄弟のビジュアルがまたいいんだよね。」
「…」
「ミッちゃん、あんなかだと結構可愛い感じのはっちゃけたかんじだよね。」
「…」
「なんだろ、ショタ?みたいな?」
「…」
「どうなん、ああいうの。自分で見て。」
「ノーコメントで。」
「ミッちゃん面白くない。」
「別に構いません。そもそも私に面白さを求めないでください。」
「ぶー。」
「そんなことより」
「そんなこと!?」
「そんな事より走らないと遅れますよ。電車、逃したらあなたまた授業、遅刻ですよ。」
「オカン!」
「ええ、私も思います。私はあの方から半分貴女の子守りを言いつけられたも同じであったことを、最近になって気がつきました。」
「むかつく!」
「貴女が覚えていて、私たちのことが視えることがそもそもの原因なんだ。」
「むかつく!」
「だいたい私にむけてきわどいことを聞かないで頂きたい。」
「だって他に居ないんだもの。」
「あなた友達少ないですもんね」
「むかつく!」
「ほら、電車着ましたよ。」
「ほーれ見ろ、間に合った!」
「こないだみたいに落っこちないで下さいね。」
「落ちるか!」
「目の前の子供の髪の綺麗さに見蕩れて電車とホームの間に落ちたって、」
「っっ!」
「ほんとあの時はひやっとしましたよ。」
「云ってくれればいいのに!」
「まさか落ちるなんて」
「あなた私の子守りなんでしょう!」
「ええそうですよ。私はあなたを悪魔やその他の厄罪から守ります。ですが、まさか、ホームから、少年の、自分の髪にはない天使の輪っかをうらやんで、見蕩れて、落ちるなんて…ラファエロにこないだ話したら爆笑してましたよ。」
「鬼!」
「天使です。」


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