ぴよぴよ
*元拍手お礼文。那翔←レンの小ネタ。レンが横恋慕しています。
ぴよぴよ ぴぴぴ
可愛らしく揺れるそれを、君は愛しそうに見つめる。
放課後の教室は夕日で赤く色づいている。身動きするものは3つだけ、君と俺、それと君の携帯にぶら下がったこいつ。ふかふかしていて、腹の部分を押すとぴぴぴと鳴くそれは、オチビちゃんがシノミーから貰ったというヒヨコのストラップだった。(確かピヨちゃん、といっただろうか)可愛いものに目がないシノミーが如何にも好みそうな見た目のそれ。「この年になってこんなの好きなんて、恥ずかしい奴だよなー」とか言いながらも、シノミーからのプレゼントであるそれを嬉しそうに眺める君は、誰よりも幸せそうな顔をしていた。
「これさ、すっごい触り心地いいんだぜー」
ふわりとオチビちゃんが微笑む。きいろいちいさい小鳥を、愛おしむように。
「きれいな、きいろ」
その目は、この小鳥のきいろに、シノミーのふわふわとした黄色の髪を重ねて笑う。愛しそうに、優しく、笑う。悔しい、だなんて俺には思えないんだよ。だって君は笑うから。彼を想うとき、君は笑うから。だから、あぁ、いっか、って思っちゃうんだ。
ぴよぴよ ぴぴぴ
君と、僕、そしてこいつ。君と、こいつ、そして彼。
(君が悲しそうな顔をすれば、奪えるのにね)
* * *
度々書きたくなるのですが、那翔の幸せな様子を見て色々とモヤモヤする神宮寺さんが好きです。那翔←レン←マサとか私得(^^)
20120202
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