近い、痛い、遠い


*レン翔レンの小ネタ。暗くもないけど、ジリジリした感じです。













遊び慣れた人間を装えば、あの取り巻きの女子たちみたいに優しくしてもらえるのかな、と思った。レンがあの子たちを恋愛対象として見ていないのだということはわかっていたし、その点で言えば俺はレンの色々な面を見ることができている。きっと俺は今、あいつに一番近い存在で、でもそれは「友達」だからこそ見せられているのだということも感じていた。このままの距離を大切にしたい、でももっと特別になりたい。矛盾する感情を抱えて、俺はいつでもあいつを見つめる。

休日、レンに電話をかけても、繋がることはない。そしてその電話はかけ直されてくることもない。着信履歴は残ってるはず、留守録音も残っているはず、それでも休日にお前の声を聞くことはできない。煌びやかに着飾った女と一日を過ごすレンの姿をいつも想像する。そんなレンの隣にいたいわけではない。ただ、会いたいと思った時に、会うことができる、そんな立場になりたかったのだ。

「レン、課題。また日向先生怒ってた。この前いっしょにやったやつだったから、勝手に机ん中あさって提出しといた」
「……そっか、期限、過ぎてたんだね。」

レンの世話を焼くのが好きだ。普段人に必要以上に干渉されることを嫌うこいつが、俺にだけは心を許してくれていると実感できるから。

「ありがとう、オチビちゃんはいい子だね」
「っ、子ども扱いすんなっ」

たった二つしか違わない癖に、レンは俺をガキ扱いする。でもそれが、こいつが自分の身を守るための防御策なのだと、最近知った。自分と対等な立場に俺を置くのを怖がっているような。それは、俺がいつも痛いほどにレンを見ていることが気付かれているからだ。まるで心を許しているかのような思わせぶりな態度、でも俺の鋭い刃物のような痛いくらいの思いには知らんぷり、そして隠したがっている傷口。なあ、本当は苦しいんだろ?



(微妙な距離がもどかしい、痛すぎるこの立ち位置)
(これ以上踏み込んだら、お前はどう変わるのかな)



* * *

ある曲を聴きながら書きました。曲が何かわかった人いたら私と熱い抱擁をしましょう←
レン翔をイメージして書いたら、そこはかとなく翔レンっぽくなってしまったような気がします。ぶっちゃけもう2人とも可愛すぎて、レン翔でも翔レンでもどっちでもいいwwレンが一番仲いい友達は翔ちゃん、これだけはゆずれない!レン→翔も好きなんですが、レンは翔ちゃんをすごく大切な「友達」って思ってそうなので、意外と壁を壊すのは翔ちゃんなのかもしれないなと思いました。
20111111

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