みんながそばにいるのに、貴女だけがそばにいなくて急に寂しくなった。
貴女とまた会えるのならさめない夢でもよかった。
ただ泣きたかった、なのに泣けなかった。
泣けなくて苦しくて苦しくて吐きそうになった。
いっそこの気持ちを吐いてしまえば苦しくなくなるのかもしれない、でも、この気持ちを吐いてしまったらなくなってしまいそうで怖かった。
貴女を忘れたくはなかった。
何故、何故貴女は。
私の前から消えてしまったのだ。
昨日まですぐそばで私を見ていたにはずな。
私は貴女でなければいけないのだ。
貴女だけを、貴女だけを。
最後に言えなかった、言いたかった言葉。

「貴女だけが好きだった」

貴女は今どこにいるのだろう。
私のことを忘れてはいないか、元気でいるのだろうか、ただ、ただ貴女のことが心配だ。
最後に一度、もう一度会えるのなら抱き締めて、貴女の香りを、貴女を、私の心に焼きつけたい。
―――――
短い。