「なーなー今日ブラ何色?」
「死ね田島」

なんだこいつ、こいつなんだ、ほんとにやめてくれ、私は読書がしたいのに、毎日毎日毎日毎日毎日…田島は私の隣りでブラの色やらパンツの色やら聞いてくる、あーもうやんなっちゃう。

「なー」

バンッ思い切り机を叩く、田島は目を丸くして私を見つめた、ああああこっち見んなばか田島。

「読書させて」

それだけ言ってまた読書、ああああ本っていいわあ、私はニヤニヤと笑う。
田島は不思議そうに私と本を交互に見た。

「それそんな面白いのかー?」

面白いわよ、あんたの下ネタ聞くよりわね、静かに返すと田島は笑った、なあんだ、下ネタが嫌だったのか、なら俺もう言わね、え。うそ。田島から下ネタとったら何が残るのよ、あ、えーと運動神経、とか?
私は田島を凝視する、田島は俺も本読も、と言った。
え。うそ。田島が読書?
ありえないありえないありえないありえないありえない、私は頭を抱えた。
田島は鞄を漁っている、うそ、ほんとに読書する気じゃない。
そんなばかな。
田島はあったあった、と笑った。
田島が本なんか持ってるの、漫画くらいしか持ってないと思ってたのに。
信じられない。
田島は鞄から本をだした。
田島のいう、本の表紙には、水着の可愛い女の子が大きくのっていた、つまり。

「エロ本か」
「ああ」

田島はお前も見るか?と私にエロ本を差し出してきた。

「死ね田島」
「この子俺結構気に入ってるんだけどなー」

そういう問題か。