※現パロ






















夕方の公園、子供達はみんな帰って、私と妹子の二人だけだった。
ブランコゆらゆら、揺れる、私と妹子を乗せて。
そう言えば昨日太子と結婚する夢を見たな。

「妹子、」
「なに?」
「私ね、太子と結婚する夢見た」
「ぶっ、僕じゃなくて?」

妹子は飲み物をふきだした。
私はそんな妹子を見ながらけたけた笑う、妹子は不満そうに私を見た。

「うん」
「…なんか妬けるな」

妹子はタオルで口を押さえながらもごもごしながら言った。
私はまたけたけた笑う。
笑っているとあることに気がつく。

「妹子、目が怖い」

妹子の目が怖かった。
怒ってるというかなんというか、不思議な感じだ。

「だって結婚相手彼氏の僕じゃなくてさ、僕のあの馬鹿上司なんでしょ?」

妹子は相変わらず怖い目で私をじろりと見た。

「馬鹿って言っちゃだめだよ」

くすくす笑いながら妹子に言うと妹子ははあと溜息をついた。

「いーの、そうなんでしょ?」
「まあ、」
「妬ける」

妹子はいつの間にかブランコからおりていた。

「夢の中だよ」

私がそう言うと妹子はうーんと考えて、でも、やだ、と答えた。
私も笑いながらやだよ、と答える。

「え」

私の言葉に妹子はびっくりしたみたいだった。

「私、妹子がいい」

そう言うと妹子はニッコリ笑った、怖い目はどこかに飛んでいってしまったみたいだ。

「もういいや」
「なんで?」

首を傾げると妹子はまた笑った。

「なんか満足」
「そうなの?」
「ねぇキスしようか」
「え。うん」

ちゅっ、触れるだけのキスをして私達は笑い合った。