公園を指さされ、私はこくりと頷いた。
すると向日くんはホッとした様子で公園まで歩いてベンチまで行って座る。

「ここでジロー待とうぜ、メールしとこ」

そう言って携帯をだしてぽちぽちと打っていく、向日くん打つの早いな。

「あ、でもジローメール見るかなあ」
「ま、見なかったら見なかったでいいじゃん」
「そ、だね」

それからめっきり会話がなくなった、気まずい、すごく気まずい。
私ははあと溜息をついて、向日くんを見ると向日くんはジローから返信がないみたいでうーんとかまだかー?とか言っていた。

「ジロー、メールの返信、遅、いよね」
「ああ、いっつも遅い」

へらへらと笑う向日くん、私も笑う。

「私も、毎日メールしてるけど、いつも返信遅くて」

私も携帯を取り出して昨日のジローとのメールを向日くんに見せる。

「あ、そうだメアド教えてくれよ(毎日メールって、てかハートマークがある…)」

向日くんはしかめっ面したけど私は気にしないで赤外線の準備をする。

「あ、うん、じゃあ、せ、赤外線…」
「俺送るな」
「私、受信…」

そう言って受信の準備ができたらいいよ、と向日くんに言う、向日くんはおうと答えて送ってきた。
私は携帯をぎゅうと握る。

「きた」
「じゃあ登録しといて」
「うん…今空メする」
「ああ、よろしく」

向日くんはニカッと笑った、か、輝いてる、私は目をパチクリした。

「おーい」

ジローが走ってきた、向日くんは立ち上がってジローメール見たなら返信しろよ!と怒っていた。
ジローはごめんと謝った。

「あー眠いCー」

ばたり、ジローは向日くんの場所をとって、私の膝に頭をのせた。

「なっ…(膝枕!?)」
「ジロー髪がくすぐったいよ」

私が笑いながら言うとジローはEーじゃんと言って揺れる、本当にくすぐったい。

「くそくそ!ジロー退けよ!」

向日くんが地団駄を踏んでジローに怒鳴る。
ジローはへらへら笑いながら向日くんに嫉妬?と聞いた。
向日くんは、わかってるなら退けよ!と叫んだ。

「やだよーこいつ俺のだもん」
「俺のだっつの!」
「……がっくん恥ずかしいこと言うね」

ジローがそう言って笑う、向日くんは顔を真っ赤にしてくそ!と言った。

「てかさ、がっくんこいつのどこがいいの?」
「は?は?そ、そそそんなこと今どうだっていいだろ!」

向日くんは顔を真っ赤にして目を泳がせていた。
向日くんが私を好きな理由、私も、知りたい、私は向日くんに教えて!と言った。

「はいがっくん言いましょう」

ジローが手をぱんぱんと叩いた。
向日くんは溜息をついた。

「…う、わかったよ」

そう言って向日くんは、私を好きな理由を話し出した。