時々、すごく悲しくなるんだよね。
ぽつりと俺の隣りで幼なじみが呟いた、ふと視線を向ければ今にも泣きそうな、消えそうな、いつも強気で笑っているあいつとはかけ離れた表情をしていた。

「な、にが?」

思わず上擦る、震える、なにがあったんだよって、叫んで無性に抱きしめてやりたくなる。
ゆっくり俺を見たあいつは溜め息をひとつついて口を開いた。

「終わるのが」

それは、何が?
忍である俺達のいつも真横をついてまわる死に対してか?

「期間限定のお菓子ってさ…儚い」
「は?」
「当たり外れがあるけど」
「はァアアア!?」

ありえねーと叫べば煩いと一喝される、まてまてまてさっきまでのシリアスモードはどこへ行った!
あいつにぎゃんぎゃん立ち上がって叫べばおすわり!とまるで犬扱い、ばっきゃろ、俺は一応人間だ、いやちゃんと人間だ。
まあ取りあえず座るけどよ。

「それをチョウジに言ったのよ」
「あーまあ、チョウジな、お菓子のことだもんな」
「そしたらさ『新しい期間限定のお菓子に合うためには一度期間は終わらなければならない、いや、終わりというのはいささか間違えだ、終わりではない、はじまりなのだ』と……まじチョウジ神だわ」
「いやチョウジは普通の肥満児だ」
「いやぽっちゃりだし」
「デブだろ」
「それチョウジの前で言うなよ」
「俺まだ死にたくねえ」

けらけら、げらげら、二人で笑い転げる、いやまじここにチョウジいたら死んでたな、いやでもぽっちゃりって無理があるだろまじで。
ていうか。

「期間限定とか言いつつ大体はずっと売ってるだろ」

俺の呟きは笑い転げるあいつには聞こえてないようだった。

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