屋上で可愛い可愛い後輩の鳳くんと授業をサボる、ニコニコしてる鳳くん、可愛いなあ。と思っていたら鳳くんはなんですか、と聞いてきたのでなんでもないよ、と笑っておいた。

「あ、そうだ鳳くん鳳くん」
「なんですか先輩」
「私、好きって気持ちをこの間初めて知ったんだ」

ふふふ、ふはははは、と怪しく笑えば鳳くんは首を傾げた。

「恋でもしたんですか」
「恋、したのだよ」
「そう、なんですか」
「ん、鳳くん?」
鳳くんの様子がおかしい、なんていうか不機嫌オーラがでてきた。
いつもの鳳くんじゃ、ない。
私は後ろへと下がった。

「おおと「妬けますね」
「鳳、くん?」

鳳くんは私の頬にそっと両手を添えてちゅ、とキスした。
ぼんっ、という音が聞こえそうなくらいいきなり私の顔は真っ赤になった。

「お、おとり、く、」
「先輩、好き、です、ごめんなさい、じゃあ、」

鳳くんはそう言って走り去ろうとした、私は腕を掴む。
鳳くんはごめんなさい、とまた言った。

「待て鳳くん、私も」
「え、」

鳳くんが立ち止まる、そしてまだ顔がほんのり赤い私を見た。

「私も好きだ」
「え、えー!?」
「煩いよ、」
「嘘、ですよね」
「嘘なんかつかないよ」

そう言って笑えば鳳くんの顔はぱあっと明るくなった。
そしてほ、ほんとですか先輩、と叫んだ、耳を両手でふさいでほんとだよと言えば鳳くんはもっと嬉しそうな顔をした。

「好きです先輩」
「私もだよ」
「好き、です」
「ああ、」
「好きです」
「知ってる」

そう言うと鳳くんはなんだか言いたそうな顔をしてからで、でもと呟いた。

「でも?」
「でも、もっと伝えたくて」
「可愛い、しゃがんで鳳くん」
「はい」

しゃがんだ鳳くんの頬にちゅう、とキスする、鳳くんは顔を真っ赤にさせた。
そしてせ、せせせ先輩と吃ってから今、き、キスしましたよね、と続けた。

「さっきキミもしたじゃないか」
「あれは、」
「大胆な人、嫌いじゃないよ」
「せ、んぱい」
「好き、好きだよ鳳くん、抱き締めてくれないか」
「はい」

ぎゅうと抱き締められる幸せだ。そう呟くと鳳くんも幸せです、と言った。