ちくたくちくたく、時計の針は進む、あいつら来ねえ。
書類をやろうかと見てみたら全部終わっていた。
昨日の分だったか、確認すれば今日の日付、この字は先輩だ。
こっちはイカの字だ。
俺の分も終わってる。
まさか、俺がくる前にこっそり来て終わらせたのか。
ならどこかで隠れて見てるのか。
きょろきょろ周りを見る、居ない、よな。
少しどきどきしながら書類を片付ける、すると書類の間からひらりと一枚の紙が落ちた。

「これは…」

拾いあげると先輩の字で今すぐ閻魔の家集合と書かれていた。
何をする気だ、溜息をついて取りあえず書類を提出しようと片付けていると大王イカの机の書類からまた紙が出てきた。

そこには『涙が出ちゃう、だって鬼男なんだもん、大作戦』と書かれていた。
ぐしゃり、紙を握り潰す、あいつらまた変なこと考えてるな、涙が出ちゃうってもしかして泣かせる気か!
俺は紙をもう一度丁寧に広げる、作戦内容を見る。

「絶対泣かん!」

書類をすべて提出して俺は大王の家へむかった、大王の家はこの作戦の実行場所だと書いてあった、しかし俺はあいつらには負けない。
あの紙にはすべての作戦が書いてあった、あいつらの行動も手にとるようにわかる。
まずはじめはどっかーん、と書いてあった、きっと催涙ガスかなんかだろう、さすがに爆弾はないよな、多分。
そして次は美味しそうな手料理、これは毒か何かを盛っているんだなきっと、涙がでるような薬とか。

そして各自用意した贈り物、まさか単独でも仕掛けてくるのか。
大王イカは多分普通に大丈夫だろう、先輩は意外と頭脳派だから気をつけておこう。
大王の家についた、さあどこからでも来い、俺が懲らしめてやる。


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