愛してる愛してる愛してる、何度だって囁いてあげるから笑っていて、僕の胸へ飛び込んできた彼女にそう言うと彼女はええと笑った。

「本当に愛してるよ」
「知ってるわ」

そっけない彼女の態度に時々不安になる、もしかして他に好きな人ができたんじゃないかって、そんなときいつもキスをするんだけどそのたび彼女はなに不安になってるの、私が好きなのは妹子だけよ。と安心させてくれる。
彼女にはすべてがわかってるんだ。
彼女の小さく白い手をそっと握り締める。
彼女はなに、と僕の方をむいて笑う。

「なんでもないよ」
「うそよ」
「なんでもわかっちゃうんだなあ」
「そうよ、妹子のことならなんでもわかるわ」
「…不安、なんだ」
「キス、しよっか」
「うん」

そう言って彼女と長い長いキスをする、妹子、彼女が僕の名前を呼ぶ、なに、聞くと好きよと返された。
ああやっぱり僕は彼女のことが大好きだなんだなあ、なんて思いながら笑った。彼女はなに笑ってるの?と不思議そうな顔で僕をみた。内緒だよ、と言えば彼女はそう、とそっぽをむいた。

「ねぇ」
「なに」
「プレゼントあるんだけど」
「本当に?」

嬉しいわ、とニコニコする彼女に僕も頬の筋肉が緩んだ。
幸せってこういうことを言うんだろうな、僕はそんなこと思いながら彼女に小さな箱を手渡した。

「今日で付き合って5年だね」
「ええ」
「そろそろ…結婚しない?」
「いも、こ」
「泣かないで、さ、あけてみてよ」
「好き、ありがとう妹子」
「僕も」

そう言って彼女の涙を拭ってキスをする、彼女は嬉しい、嬉しいと連呼していた。
僕も嬉しいよ、それだけ言って抱き寄せる、彼女はなに、と涙を流しながら僕に問う。
僕は彼女の涙を拭って、僕とで後悔しない?と聞いた。
少し不安だ、後悔するわ、なんて言われてしまったら泣いてしまう自信がある。

「しないわ」
「よかっ…た」
「妹子まで、泣いて」

後悔すると言われても泣く自信はあったけど、しないと言われるのも泣ける、なんて思いながら涙を流した。
格好悪いな、僕。

「妹子大好き」
「僕も好きさ」
「泣かないで」
「キミも、ね」

そう言って二人でくすくす笑った。

「  」

彼女の名前を呼んでキスをする、彼女は満足そうに微笑んで僕の名前を呼んだ。