「貴女は…天使だ!」

いきなり変なこと言われたかと思ったら鈴木くんが可愛い兎のノートを私に差し出した。

「鈴木くん…これ…」
「兎のノートです」
「もしかして私にくれるの?」
「ええ」

鈴木くんはニッコリ笑って私に兎のノートを渡してくれた。

「わあ…ありがとう!よく私が兎好きだって知ってたね!」
「貴女のことならすべてこの鈴木が!わかっています!」

鈴木くんが自分の胸に手をあててあいている片方の手を私の右手に添えた。
私が笑っていると後ろから征矢の声がした。

「どけ」
「ぎゃっ…飛鷹くん、いきなり蹴ることないだろう」

後ろから征矢が鈴木くんを蹴っ飛ばした。

「うっせ、邪魔だったんだよ」
「征矢見て見て!兎のノート!鈴木くんがくれたの!」

私が征矢に詰め寄って兎のノートを見せると征矢は不機嫌そうな顔をした。

「ふーん」
「なによ!興味ないの?」
「ああ」

プチン、私の中で何かが切れた気がした、私は鈴木くんの手をとって歩き出す。

「征矢のばか!もういい鈴木くん行こう」
「はい!」
「飛鷹よかったの?」
「なんだよ田中何か言いたいことがあんのか?」
「あー…別に飛鷹がいいならいいけどさ」
「ふん」
「鈴木にとられちゃうよ」
「…」
「好きなんでしょ?」
「別に」
「(ツンデレめ)」