「真田さんの奥さん!」
「あら、小太郎くん」
「愚痴を聞きに来ました!」
「愚痴?」
「はい、なにかありませんか?」
「そうね、あの人ったら私が朝パンを食べるだけでたるんどる、とか食生活の乱れは心の乱れだとか言うのよ」
「真田さんらしいですね…」
「そりゃあ、あの人の食事もパンだったら言われてもいいかもしれないけどあの人の食事はちゃんと和食なのにあんなこと言われたら頭にきちゃうわ」
「確かにそれはちょっとイラつきますね」
「でしょう?私朝はパンが食べたいのよ…」
「そうなんですか」
「…あの人もたまにはパン食べればいいのに」
「パンも美味しいですからね」
「それに…寂しいじゃない?同じ食卓で夫婦なのにメニューが違うなんて」
「そうですね…なにかいい方法があればいいのに…」
「やっぱり私がパンを3日に一度くらいにするわ…それくらいなら許してくれるわよね」
「はい!きっと大丈夫ですよ、だめだったら僕がお父さんから圧力をかけます!」
「お米のように?」
「はい!お米のように圧力をかけます!ってあんまり面白くないですよ」
「ふふっ…よく言われるわ」