「ん、泥棒からメールだ」
『件名:今まで
 本文:小太郎、今まで迷惑かけた、本当にありがとう』
プルルルル…
『もしもし仁王です…』
「どこだ!」
『え』
「今どこだ!」
『家じゃけど』
「今すぐ行くから!早まるな!」
『え?』
「わかったな!…父さん!泥棒が!自殺しようとしてます!」
「なに!?小太郎、行くよ!」
『え?じ、じさ?』

―仁王の家―
「仁王先輩自殺なんかしないで下さい!」
「仁王くん早まってはいけません!」
「たわけが!」
「自殺はいけないな」
「いい女の子紹介するから!ジャッカルが!」
「俺かよ!ま、まあ彼女に相談してみる…仁王死ぬな!」
「仁王…だめだよ」
「泥棒……だめだ」
「いや…あ……はい(ただ映画見てちょっと改心したつもりで小太郎にメールしたんだが…)」
「俺……泥棒がいなきゃやだよ!」
「(ちょ……え?………なんだこの感じ……みんな俺を心配し…て…)」
「それでも泥棒が自殺するっていうなら…いっそ俺が殺す!」
「いや…だ、大丈夫じゃ!」
「本当か!」
「本当じゃ!」
「今日は泊まる!」
「俺達も明日は仕事を休んだんだ、泊まっていくよ」
「(泣きそうナリ…みんなそんなに俺のことを…)」