ピンポーン
「はーい」
ガチャ
「こんにちは」
「…」
ガチャ…
「ちょっと何閉めてるんですか」
「お父さん!マフィアが!マフィアが来た!逃げて!母さん連れて逃げて!」
「ああ木手が来たんだ」
「え」
「さあ小太郎開けて」
「でも」
「開けて」
ニッコリ
「はい!」
ガチャッ
「やあ幸村くん」
「やあ木手」
「失礼な息子さんですね」
「悪かったね、言ってなかったから…ほら小太郎謝って」
「はい…なんかチョココロネバズーカみたいな面白い頭の木手さん…マフィアと間違えてすみませんでした」
「喧嘩売られてるんですか」
「滅相もないコロネもない」
「幸村くん」
「小太郎!」
「ひい、ごめんなさい俺…つい…本音が」
「喧嘩売られてますよね」
ニッコリ
「わ、お父さんと同じニッコリだ」
「小太郎?」
ニッコリ
「お父様どうか罪深き息子をお許し下さい」
「よろしい」
「恐ろしいしつけですね」
「ん?なに?」
「なんでもありません」
「お父さん本当にこの人マフィアじゃないんですか?」
「マフィアじゃないよ」
「失礼ですね、ゴーヤ食わしますよ」
「ひい、嫌だー」
「(やはり子供ですね、可愛いです)」
「さて、木手、玄関じゃなんだから上がってよ」
「じゃあ遠慮なく上がらせてもらいますよ」
「小太郎、お茶を淹れてきて」
「はい!」
どたどた
「まだまだ子供ですね」
「ああ、可愛いだろ?」
「そうですね」
居間にて
「はい木手さんお茶です」
「ああ、ありがとうございます」
「あと和菓子ですお茶請にどうぞ」
「ありがとうございますお礼と言ってはなんですがゴーヤです」
「いらねー」
「こら小太郎!」
「ごめんなさい」
「子供は素直でいいですね、嘘ですよ、白い愛人ですどうぞ」
「(白い愛人って北海道じゃ…)ありがとうございます」
「この間北海道に行ったんですよ」
「あ、声にでてましたか?」
「はい」
「寒かったですか?」
「そうですね、沖縄では考えられない寒さでした」
「俺も行ってみたいなあ、ね、父さん」
「そうだね、今度北海道に母さんと小太郎と行こうか」
「はい!」
「沖縄にも来て下さいね、みんなで歓迎しますよ」
「本当ですか?楽しみだなあ」
「ゴーヤもたっぷり用意しておきますからね」
「げ」