「はあ…」
「なんじゃ小太郎…恋か?」
「違うよ」
「…(んなわけあるか泥棒!じゃなかったナリ)」
「はあ…」
「なんじゃ小太郎どうした、お兄さんに言ってみんしゃい」
「アラフォーがお兄さんって」
「…(気にしてることを)」
「はあ」
「まあまあおじちゃんに言ってみんしゃい」
「あのな」
「うん」
「今焚火してるだろ?」
「そうじゃの」
「この火の中にやぎゅ!と泥棒を入れたらどうなるかって考えて笑ってたんだけどね」
「お…おう(恐ろしか子じゃ)」
「お父さんが悲しむかなあと思って」
「そうだろう」
「で、お父さんに聞いてみたんだ」
「ん?」

―回想―
『やぎゅ!と泥棒が消えたらどうしますか』
『消える?』
『死んじゃったらどうしますか?』
『そうだね…ちょっと悲しいかな』
『そうですよね』
『だって俺の手で殺せないんだろ?』
『…』
―回想終了―
「って」
「ちょ、ちょっちょっツッコミ所満載ナリ!」
「え?ツッコむ?どこが?」
「いろいろナリ!」
「そうかな」
「そうナリ!」
「まあ聞けよじじぃ」
「じっ…!?」
「それで」

―回想―
『そ!そんな!やぎゅ!と泥棒は俺が殺すんですよ「まてまてまて」
「え?」
「おかしいナリ!」
「なにが?」
「も……もう!やっだーん」
「や…(やっだーん!?)」