私は屋上で芥川と楽しく話していたのに、何故、私は芥川に押し倒されているんだ。

「芥、川」
「すき、すきすき」
「ちょ、…ん」

芥川の顔がす、と近付いてきて私の唇に違和感。
それが芥川の唇だとわかるのにそう時間はかからなかった。
顔に熱があつまる、恥ずかしくて、恥ずかしくて、目をぎゅうと瞑る。

「芥川のばか」
「ん、可愛E」
「ばかばかばか」
「どうした」

いつもなら、なーに?とかどうしたのー?とか言ったはずなのに今日は違った、嗚呼、格好いいな畜生。

「そんなことされたら、すき、が溢れちゃうよ」

それだけ言うと芥川はにやりと笑った。
そしてまた私に口づけた。

「溢れちゃえばいいよ」

にやり、芥川はまた笑ったのだった。

――――――
にやり、が似合うのは仁王(庭球)とか鬼道(稲妻)とかだと思うけど敢えて芥川