「セクシー!?キュート!?」 突然メールで屋上に呼び出されたと思ったら意味不明なことを叫ばれた。 セクシー?キュート?何の話か全く見当がつかない。 「なんのことだ?」 ぽつりと呟くと彼女はわからないの?といった顔をした。 いやいやわかるはずないだろう突然彼女に呼び出されてセクシーだのキュートだの叫ばれても。 「有人のタイプの女性よ」 「ああ、そんなことか」 そう言ってその場に座り込むと彼女も俺の隣りに座った。 「そんなことかって酷い!私すごい悩んでるの、ねぇ有人どっちが好き」 ニコニコしながら俺の答えを心待ちにしている彼女に俺ははあと溜息ついた。 「セクシーだのキュートだのに興味はない、お前ならなんでもいい」 「ーっ」 そう言うと彼女の顔が一気に赤くなった。 「顔真っ赤だぞ」 「だって有人が恥ずかしいこと言うから」 「事実を述べたまでだが」 首を傾げると彼女はばか、と言って俺の胸に飛び込んできた、俺は顔が赤くなる。 「有人も真っ赤」 ふふ、と笑う彼女の頭を小突くと彼女は頭を押さえてまたばか、と言った。 ばかで構わない、と言えば彼女はじゃあばかって呼んじゃうぞ、と言った。 「それは勘弁だな」 「ふふ、でしょ」 「お前には名前を呼ばれていたい」 そう言うと彼女がぽかんと口をだらしなくあけて固まった。 「ばか、また恥ずかしいこと言って」 やっと動いたかと思うとそう言って俺の胸に顔を埋める。 相変わらず可愛いな、こいつは。 「そうか?」 「そうよ」 こくりと頷く彼女、恥ずかしいこと言っているのか、そう思いながら彼女の頭を撫でる、彼女は気持ちよさそうに目を細める。 「有人、好き」 「ああ、俺もだ」 そう言ってちゅ、と口付ける。 「でき…ば……い」 「なに?」 「その…だな、できれば…キュートがいい」 そう言うと彼女は一瞬止まってそれからケタケタ笑ったのだった。 「私キュートになるね」 「十分キュートだがな」 ―――――― 鬼道で甘甘…甘くないってどういうことやねん!(誰!?) 甘いの書く練習しておきます。 愛はあります! モモ様リクエストありがとうございました! 子谷 |