テストが返ってきた、英語のテストが、白紙でだした英語のテストが返ってきた。
見事な丸だ、いや、零だ。
休み時間、私は走って鬼道さんのところへいった。
といっても同じクラスなのでそんなに走らなかったが。

「鬼道さん!ヘルパー…ヘルピー…ヘルペス!」
「…………ヘルプミーと言いたいのか?」

少し考えてから眉をしかめた鬼道さんが私をゴーグル越しに睨む。

「あ!それそれ!」
「で、どうした」
「あのね、英語教えて下さい」

頭をバッと下げると鬼道さんははっきりと即答した。

「いやだ」

私ははあと溜息をつく。

「鬼道さーんヘルペスー」
「だからヘルプミーだろ?」
「それですそれそれ」

ニコニコ笑いながら言えば鬼道さんも怖いくらいの笑顔で、だが断る。と言った。

「えー」
「馬鹿すぎるお前に英語教えられる奴なんていない」

それだけ言うと鬼道さんは次の授業の準備をはじめた、私は頬を膨らます。

「どういう意味ですか!」
「そのままの意味だ」

むきー、と言えば鬼道さんはふ、鼻で笑った。
私はムカついたので鬼道さんにでこピンしようとしたら逆にでこピンされた。

「もういい源田くんとこ行く!」
「はあ?」

鬼道さんは信じられないといった顔をした。
ははは、ざまーみろ。

「源田くんは優しいもん、誰かさんと違って」
「悪かったな」

鬼道さんは眉をしかめてそう言った、私は、せっかくケーキ作ってあげようと思ったのに。と言った。
ちらり、鬼道さんを横目で見る、ぴくり、鬼道さんの肩が動いた。

「ケーキ…だと?」
「はい、私の手作りケーキです」
「うまいのか?」
「自信あります」

そう言えば鬼道さんは少し考えてから、仕方ない教えてやる、と言った。
くすくす、と笑いながら鬼道さん大好きーと言えば鬼道さんの顔は真っ赤になった。

「何真っ赤になってるんですか?」
「煩い」

鬼道さんに頭をぱちんと叩かれた。

――――――
鬼道ギャグ甘とのことでしたが、甘くないしギャグじゃなーい。
愛はありま、す!
博人様リクエストありがとうございました!
     子谷