放課後、半田っちに呼び止められて私は椅子に座る。
半田っちも私の隣りの椅子に座った。
そして日誌らしきものを出して私の目の前に広げた。

「お前今日日直だろだから日誌「半田っちはさ、野球だっけバスケだっけどっちだっけ」

半田っちの説教っぽい注意は聞いてると多分眠くなるので途中で質問をする。
半田っちはすっごく嫌そうな顔をした。

「………サッカーだけど」
「サード……ああ野球ね」

ほうほうメモメモと言って手にメモするふりをすると半田っちはもっともっと嫌そうな顔した。
私がそれを見てくすりと笑うと半田っちはすごく嫌そうな顔をしてはあと溜息をついた。
溜息をひとつついた半田っちはサッカーだ、と呟いた。

「え?」
「サッ!カー!だ!」
「4番?そんなばかな!」

でもメモメモとメモするふりをすると半田っちはまた溜息をついた。

「もう聞いてないし」
「え?やっぱバスケ」

野球だったりバスケだったり忙しい奴だなと言うと半田っちはお前の方が忙しいだろ、と答えた。

「で、バスケなの?」
「違うって」
「違う?バスカ「もういいよ」

私の言葉を遮る半田っち、何遮ってんのよ、と思ったが我慢我慢。

「変人なお前と話すなんて10年くらい早かったよ」

またはあと溜息をつく半田っち、私は不覚にも照れてしまった。

「それほどでも…」
「褒めてない」

半田っちはすごく不機嫌そうだった。

「半田っちさ」
「なに」
「サッカーの方はうまくいってんの?」

そう聞くと半田っちは少しびっくりしたような顔をした。

「あ、ああ」
「そっか、今度試合見に行ってもいい?」
「は?なんで」
「半田っちのだめっぷりを「見にくんな」

ふん、とそっぽ向いてしまった半田っち、私はじゃあ半田っちの中途半端っぷりを見に行く、と言えば半田っちはこっちを向いた。

「叩くぞ?」
「そしたら殴り返すよ?」

ニッコリ笑うと半田っちは溜息をひとつ。

「…負けました」
「勝った!」

両手を高くあげて叫ぶ、煩いよ、マックスに言われ二人で苦笑いした。