食事とは、食べ盛りの若い男兄弟がいる家庭にとって戦争のようなものである。

この志摩家とて例外ではないが、今回は五男が自ら戦線離脱していた。箸もお茶碗も手にしているものの、震えていて落とすのではないかと危なっかしい。

「どないしたん廉造、食わんのか?コロッケ好きやろ」

「早よせんと無くなるで?」

様子がおかしい姿に家族から心配の声がかかった。

「ん、た… 食べる て、」

歯切れの悪い返答を聞いて、体調が悪いのなら早めに風呂に入って休めと促される。廉造がまごまごと決断しかねているうちに、ガタンと勢いよく金造が立ち上がった。

「しゃーないな俺が部屋まで連れてったるわ」

「お、なんや金造。珍しいこともあるもんや」

「明日は雨が降るできっと」

「お父も柔兄もひど!!」

俺かてこんくらいフツーですう、と冗談を飛ばし合いながら廉造の腕を自分の肩に回して食卓をあとにした。

「ん…っ」

廊下で脇腹を軽く擦られた廉造は妙な声を上げた。幸い居間には聞こえていない。



「は…っあ、ぅ、」

「おー、流石になんもせんでも緩いな」

ゆっくりと指が入る感覚が前に伝わって、また少し硬度が上がった。

(やっぱおかしいと思ってん、金兄がやさしいとか)
ジュースやるわ、と振る舞ってくれた飲料水の中にはいわゆる媚薬が混入されていた。遅効性なのかソレは廉造の身体を徐々に侵食して、夕食頃ピークを迎えた。

「我慢汁めっちゃ出とるな…尻までつたって穴濡れとるから助かるわ〜」

「い…ッ言うなやぁあ…!」

「穴ヒクヒクしてんで、飯の間ナニ考えとったんやお前」

「うううぅ…ッ」

茶化すような言葉の一つ一つにまで律儀に反応する己の身体が憎らしい。

「あ、そや。今日はコレ使お」

左手は秘孔を忙しく解しているので右手でポケットを探り、出てきたものは手のひらサイズで光沢がある丸いローターだった。

「な、ん、それ」

「んー?コレはな〜」

ローションをまとってぬめりやすいそれを金造はおもむろに廉造の性器へ当てた。

「…こやって遊ぶもんやで」

カチ、とスイッチを押せば機械は細かな振動を始めた。

「!? ヒ!…ッあぁあああ!!」

全体をゆっくり機械でなぞりながら、後ろは中のしこりを掠めて刺激を続ける。

「や あっ、ぁんッ」

「もおちょい声抑えろて」

「あ、はっ、せやっ たらっ」

止めろと言いたいが上手く伝えることができない。

「ぅ あ、…んンん…!」

必死で声を洩らすまいと努力するが無茶苦茶な発言は続く。

「せやけど唇噛むなよ。痛いやろ」

ローターをいったんどけて、空いた右手の親指を無理やり口内へねじり混む。

「んん、ふっ、ぅ」

「エッロ…」

廉造は自分の唾液ですっかり湿った指をゆっくり味わうように舐める金造から目が離せない。

「き…金兄のが、」

「あ?」

「きんにいのがっ、エロ…っ、………んあああッ」

再びスイッチをオンにした玩具を強くあてがわれ背中を仰け反らした。裏筋から全体にかけて振動が伝わり、快感が走る。

「お前…あーもうほんまに、不意討ちとか反則やんくそ、」

「ひあっ!ァ、あかん、そこっ、そこは!」

「なんや今めっちゃ声出させたいし泣かせたい」

「ぅ、うそ、いやや、」

嫌だと口にはしてみるものの、高揚した身体と"泣かせたい"というセリフに廉造の性器は喜んで涙を流していた。

急に仕掛けて好き放題の兄も兄だが、そんな兄に興奮して尻を向ける自分も自分だという事実は考えないようにする。



みんな矛盾だらけ

薬も道具も大好きなので←即効で書ききったのですがすみません甘くないし道具じゃなくて玩具だし…!。私が書く二人って可愛げないなorz駄文ですがよろしければお持ち帰りください_(..)_ありがとうございました!
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