(▼筆プレイだよ)
「なんやそれ」
「これか?筆や」
金造は一本の見慣れない筆を手にしている。
「そうやなくて。なんでそんなん持っとんのって」
「今日お使い行ったとき商店街で福引きしててな、引いたらこれもろた」
6等らしいと言われ、しょぼいわあって笑うと
「せやけどこれごっつ高級品ておっちゃんが言っとったで!見てみいこのふわふわ具合!!」
手の甲にさらりと触れるそれは確かに上等な毛を使っているのがすぐにわかるほど心地よかった。
「おおおほんまやわ…」
廉造が無邪気に目を輝かせている間に、金造の頭には邪な考えが浮かんだ。
「廉造、いま気づいたけどお前の後ろに虫がおる」
「ぞえぇええぇ嘘ぉ取って取って取ってええーッ!!!!!!」
相変わらず虫嫌い直ってないんや…と弟の過剰な反応を前にして、やれやれとため息をつく。
「取ったるから、ちょお後ろ向きい」
はいっと即座に身体を回してきた両腕を素早くとり、近くに転がっているタオルでぐるぐると縛った。
「へ!?ちょ、金兄何してん!」
「せっかくやしコレ使ってやろうや」
「いやいやいや!!虫は!?」
「そんなんうそじゃボケ」
「んな…っ」
「あーあーええからええから」
騒がれる前に口を塞ぎ、体重をかけてぐいぐい押し倒す。腕の自由が利かず、バランスのとれない廉造は兄にされるがままとなった。
「んっぷぁ、金に、」
「っはあ」
Tシャツの上から2つの突起を探られて、だんだん身体が興奮してきた。
「あ…ぁ、ゃ、あッん」
服をめくり上げて、露になった胸に金造が筆をすべらした。
「ぅう、ひい、こっ、こそばゆいーっ」
「もおー色気ないなあ…」
片手で器用にベルトを外し、ズボンを膝下まで降ろす。
「せやけどちゃあんと反応しとるな。ほんなら次はこっち」
筆を廉造のゆるやかに芯を持ち出した箇所へ移動させ、全体をなぞるように下から上へとゆっくり動かす。
「はぁ…!ぅンん…ッあ、それ、っ…」
ぞわぞわとゆるい快感が駆け巡り、ごそごそと身体を動かし悶えた。
「すごいわ廉造、お前のちんこから汁が出まくってびちょびちょやぞ」
金造の言う通り、先走りを含んだ筆先はぐったりと重くなっていた。より敏感な先端部に的を絞り、少し力を込めて擦り付ける。
「あ!、う…ッや、やめっ金に、アカン、」
「なん?何がアカンの?」
「あかッ…アカン、出る、でッ、でてまう、ッ」
「出せばええやん」
尿道口に筆先を当て、くるくると円を描く。
「あ、あぁあ、ん!、んッ!はあっムリやも…!!」
あと一歩が足りなくて、そこまで来ているのに解放できない辛さから廉造はとうとう涙をこぼし始めた。
「出えへんッ…、て、ぁ!金にい、おねが、っうう」
嗚咽まじりに言葉を続ける。
「てぇ、手でして、金にいの手え、ッ」
「!廉造おおぉぉお!!!!」
滅多に聞けない自主的なおねだりに、金造は筆をぽいっと放り投げ直接そこを掌で包みこんだ。
「ぅあ、あ、イっ、いー…ッ」
―後日、金造は行為が終わってすぐに手入れをしなかったせいでカッピカピになってしまった高級筆をしぶしぶ捨てたとか捨てなかったとか。
end