いつもはクロと騒いでいる輝が今日はなんだかおとなしかったのが妙に気になってしょうがない。
今、俺は輝と二人っきりだ。 クロと違ってそんな疚しい考えなんてこれっぽっちも思ってない。 小さい頃からいつも一緒だったからか輝をそんな風に見たことが無かったからかもしれない。 クロは意識してそうだな、なんて考えながらスマホを弄っていた。 輝はというと熱心にジャンプを読んでいた (俺のベッドを占領している件について…)
「 輝 」
『 ん?、研磨? 』
何ー? ゴロンと寝返り此方を向いてそう輝が言った。
「 …それ、先々週のジャンプじゃないの? 」
『 そうだけど? 』
「 ふつう今週の、…読むでしょ 」
そうなのだ 輝が読んでいたのは先々週のジャンプだった。
『 研磨って 読み返しとかしないの? 』
「 しない、けど 」
『 そうなんだ 』
あのね研磨… と輝は続けた。
『 今週のをまず読むでしょ? で、先週のを読み返すの。 そしたら「ああ、これが伏線だったんだ」…とか またその先々週の読んで主人公だったりサブだったりが「こう動いたからそうなったんだ」って事が分かるんだ 』
「 へぇ… 」
輝がそんな事を考えて読んでたなんて知らなかった。 かなり衝撃の事実だ。
『 あ、この前からさ ナ○トにはまったんだ だからまぁ内容分かろうと思って そんな考えに至った訳なんだけど… 』
「 遅くない? 」
『 ゔ!? それは 』
「 大体 輝 …分かってるの? ここは忍漫画じゃなくて排球漫画だからね。 ジャンル考えて せめて球技にしてよ 」
『 研磨が饒舌な上に辛辣…だと!? 』
というかそれ言ったらNGでしょ
と言う輝
「 籠球・排球・庭球 」
『 へ? 』
「 問題 …主人公の名前 」
『 !? はいっ 黒子くん・翔陽くん・リョーマくん!! 』
「 …NGなのは輝のほうだと思う 」