バレー部のきったない部室を掃除していた私はとある物を見つけた。 それは、世の中の男共が大多数は所持しているであろうそれ
所謂エロ本である。
それがまた、好みが分かれるであろう○○プレイ特集の本だった。
輝がその本を躊躇いもなく汗ふきシートやら湿布やらが入ったごみ袋へと捨てようとした時に、ガチャリと部室のドアが開かれる。
「 あれ〜 輝ちゃん 掃除してくれたの …って、なんて物持ってるの!? 」
部室に最初に入って来たのはバレー部主将の及川だった。 その次に岩泉、渡、国見が入ってくる。
『 え? あぁ、エロ本ですけど 』
「 女の子が言っちゃ駄目だよ輝ちゃん!! 」
「 いや、 つーかなんでそんな物がうちの部室にあるんだよ 」
『 掃除してたら出てきましたよ岩泉先輩 あとクソ川先輩ウザいです 』
酷いよ〜 輝ちゃん と及川が言うが、それは無視する。
「 瀬戸先輩、それ仕舞って下さい 」
『 あ、国見くんは駄目な感じ? 』
コレ、 とごみ袋に入れようとした本を見せる。
「 いや …渡先輩が 」
『 親治くん 何でそんな隅っこに… 』
国見が部室の隅っこに後ろ向きで固まっている渡に視線を向けると輝もそれに合わせる。
「 ご、…ごごご// ごめん 俺そう言うの苦手で… 」
顔を真っ赤にしてそう言う渡が可愛いと思ったけど口に出したら多分嫌われるから嫌われたくないチキンな私は黙って胸の内にしまっておくことにする。
『 じゃあこれ捨てるね 』
何の躊躇も無くごみ袋にぶちこむ。
「 わあぁっ!? 待って輝ちゃん 」
『 何ですかクソ川先輩もう手遅れですよ汗ふきシートと湿布にまみれてますよ 』
「 何してんだクソ川 」
エロ本をごみ袋にぶちこんだ輝を止めた及川に手遅れだと伝えた。 何故か焦っている及川に岩泉はそう言った。
「 だって輝ちゃんに似てる子が!? 」
『 自分から犯人だと名乗り出るなんて殊勝な心掛けですね 』
主将だけに
その時、バレー部の部室に極寒のブリザードが吹き荒れた。
そのあと及川が岩泉に説教をくらったのは言うまでもない。