小さい頃、少なくとも物心つく前から私は見ていた。

目玉が一つとか、大きな牛のような妖とか、小さな茶碗の妖 まだ他にも沢山ある。


見えている私に、両親は何故かは分からないけれど喜んでいたような気がしたのは未だに疑問だ。



小学生になって新しく出来た友人にこのことを話すと。

『 夢萠ちゃん 怖い 』

そう言われた。
まだ幼かった私の心は傷付いた。

『 ごめんね 嘘だよ 』

私は精一杯の苦笑いで誤魔化した。

友人は なぁんだ とホッとして、数日後にはその話をさっぱりと忘れていた。





皆には見えないものが私には見えた
見たくないものが私には見えた












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テーマ「人外ファンタジー」
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