それにしても
ニャンコはどうして私があれらが見えていると言うことが分かったのだろうか。
「 でも 先生、何で分かったんだ? えぇと… 君、名前は? 」
「 夢萠 …虹榮夢萠 」
「 虹榮が見えているなんて 」
クラスが違うから名前が分からないのは当然か。
「 その娘はこの間、妖に追いかけられていたのだ 」
そう言えば この間、妖に追いかけられてたな。 だけど鈴のおかげで逃げることができた。
このニャンコはそれを見ていたのか。 …にしても、助けてくれたって良いのに。
「 おれと同じ様に… 虹榮、大丈夫だったのか? 」
「 うん 平気だよ
…もう慣れた 」
私は慣れっこだから。
「 もう慣れたって 」
「 大方 お前と同じ様に 幼い頃から見えていたのだろうな 」
まぁ 夏目と違って この娘は追われることに慣れすぎている。 妖の撒き方がお前より上だ、それに その娘がもっている鈴には魔除けの呪が施されている。
と、ニャンコは続けた。
「 鈴? 」
夏目くんは首を傾げた。