It's being the family gradually.
・不老長寿夢主で無神コウの子供が出来る話。





俺に子どもが出来たのだと聞かされて、最近アイドルの仕事がうまく行かなくて落ち込んでいた気持ちが一気にはね上がる。

「本当にっ!?」

「……うん」

彼女は一呼吸おいて頷いた。
相変わらずの無表情というか、なんというか……。でも、なんだか本の少しだけ彼女の雰囲気が違う気がする。気のせいかな?

「ここに、ここにいるの!?」

彼女のお腹に手を当てる俺。

「え……。うん」

俺のテンションに彼女は戸惑っている。まあちょっと俺もウザイかな、なんて思ったり。だけど本当に嬉しかったから心の底から喜べた。
にしてもついに『お父さん』か。ルキくんは『お父さん』になってどんな気持ちだったんだろう。
きっと俺と同じように嬉しかったんだろうな。見てて感じたもん。あの…冷たいtゲフン、クールなルキくんが顔をほころばせてたんだから。彼女はちょっと引いてたけど(ごめんねルキくん俺も引いた……)。


そう言えば、彼女は『お母さん』なんだった。俺にはあんまりよく分かんないや。ま、お父さんもよく分かんないけど。親に捨てられた俺は家族って一体何なのか理解不能だし。確かにルキくんやユーマくんにアズサくんとの生活は家族っぽかったけど、兄弟っていうくくりにしか思えなくてさ。
俺、ちゃんとなれるかな。
彼女と子どもと俺で。
『家族』ってやつに。

また落ち込みそうになった俺に彼女が声をかけた。

「家族は『なるもの』じゃなくて『なっていく』ものだよ」

「へ?」

「まだ迷いはある、……けど、お腹の子どもの為にもそれは必要なこと」

彼女は俺を見上げている。
無表情から真剣な眼差しに変わっている。これが、母親というものなんだろう。
だから俺も、覚悟決めなきゃ駄目だよね。

「俺は家族とかよく分かんない。でも、俺とユリアちゃんなりの、家族ってやつになりたい」


そう言えば、彼女が一瞬だけ微笑んだ気がした。












@@後書き@@
・書いてて夢主のキャラがよく分からなくなってきた。無表情としか……。
・コウくん目線でした。
・(コウの)捏造が1グラムくらい(^^;)
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