DIA×乱舞
・スバル成りかわり。
DIABOLIK LOVERS×刀剣乱舞
・何故か具現化した三日月宗近と、一日中ベタベタしててちょっと嫉妬気味なシュウ。



“未来の世界において、時間を操り過去へと干渉することによって歴史を改変しようとする者たちが現れた。時の政府はこれに対抗するため、物に宿る心を目覚めさせて引き出すことができる能力者「審神者(さにわ)」に歴史の守護を託した。審神者たちは刀剣・槍・薙刀などの武具から想いを引き出し、「刀剣男士」と呼ばれる戦士たちを生み出す。そして過去の世界において、歴史を守るための戦いが始まる。”



――『三日月宗近』とは。

平安時代の刀工、三条宗近の作。日本刀独特の形をなしている物としては最も古いと言われる。
制作時期は11世紀末から12世紀初頭とされる。
刀身は2尺6寸4分(約80cm)。銘は「宗近」と切られている。
徳川家に渡る前には、足利家秘蔵の名刀として将軍家に代々継承されていた。1565年に起きた永禄の変の際、13代将軍足利義輝は襲撃してきた松永久秀、三好三人衆の軍に対し三日月を振るって奮戦したと言う。

以上が、俺に対してユリアが説明したことである。
ただのオンラインゲームであるのに、そこまで熱く語られるとは思いもしなかった。そして、どうしてこんな説明が俺になされたかというと、


「主は物知りだな」

「そうか?」

そのゲームの中の刀剣男士である『三日月宗近』が何故か具現化してユリアの元に現れたからだ。身長は俺と同じくらいで、不思議なことに声が俺と似ていた。

「いや、この間適当に鍛刀やったらお前が出たから一応本物の方も調べたんだ」

でもまさか画面の向こうのお前が出てくるとは思わなかったけどな。とユリアは苦笑いをしていた。

「はっはっはっ。俺もよく分からんが、まぁ主に出会うことが出来て嬉しいぞ?」


「本当か? 俺もじじいに会えて嬉しいぜ。あ、そうだ。触っても良いか?」

「良いぞ、良いぞ。触ってよし」

「うわ、生で聞けるとか」

嬉しそうにそいつに触れるユリアを見たらイラッとした。そして、声が俺と似てるから更にイラッとする。



「主は綺麗な髪をしているな」

三日月の入った青色の瞳がユリアの髪をとらえ、そして手のひらが彼女の頭を撫でた。

「そうか? ありがとな。でもじじいの髪も綺麗だぞ」

「いやいや、主は髪だけではなく見目も美しい」

「な、……んなこと言っても何も出ねぇかんなっ!?」

デレた。あの性格イケメンのユリアが。顔を紅く染めた彼女はやつを見上げている。上目遣いが可愛い。でもムカつく。ユリアの髪を触っていいのは俺だけだし、上目遣いされるのも俺のポジションだし、なによりユリアは俺の妹。あいつに全部盗られた気がして気分が悪い。

「主は愛(う)いの」

「〜っ」

だからどうしてそんなやつの言葉に悶えるのか知りたい。

「はっはっはっ、そんなに顔(かんばせ)を紅葉のようにしても主は愛いだけだ」

「じじいめ……。天然タラシすぎだろ」



本当にそうだ。俺の妹を誑(たら)し込むなんて許せない。ユリアは絶対にお前なんかに渡さない。

「さて、主」

「何だ?」

「先ほどから感じる視線はそこの御仁からのようだが」

ユリアが忘れていても、やつは俺の存在をはっきりと認識していたようだ。

「あ、兄さんごめん。俺、じじいと話をしてたら、つい……」

「主の兄上だったか」

お前に兄上だなんて言われたくない。それも、同じような声に。

「アンタいつまでいるわけ?」

俺の今の表情(カオ)は多分、剣呑だ。

「さてな、俺にはさっぱりだ」

対するやつは余裕の表情でムカつく。

「とにかく、俺は審神者(さにわ)だからな、じじいが戻るまで面倒は俺が見る。兄さんは心配しなくて大丈夫だ」


大丈夫なんかじゃない。ものすごく不安だ。そいつが戻るまでユリアが付きっきりになるなんて、絶対嫌だ。




その後、ユリアが付きっきりで俺が嫉妬していた三日月宗近が帰ったのは2週間がたってからだった。








@@後書き@@
・DIABOLIK LOVERS×刀剣乱舞 略して『DIA×乱舞』 どうでしょう。
・とうらぶは友人がしているのを横で少し見てかじった程度なので書くのに苦労しました(^^;)。
・身長は捏造してます。オリジナルです。
・じじいに嫉妬する長男、可愛い。
・多分適当にとか言っといて「オール441」で鍛刀した夢主という裏設定。
・一応じじいの話し方とかは、とうらぶ夢のサイト様を参考にしてますが私が書くと似非になる罠……。
・相変わらずのキャラ崩壊。長男が違う。夢主のこととなるとキャラが変わるんです(おい)


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