Who are you, you?

スバルとイチャイチャする夢主
ユイ・他兄弟視点






あれは誰だ。
逆巻家の住人は目の前の光景を見て同じことを考えた。
それもそうだ、あんなに暴力的な一番末の弟が借りてきた猫のように大人しく、彼女であるユリアを膝に乗せて嬉しそうに会話をしているのである。
誰もが疑わずにはいられない。


「ねぇ、あれスバルくんだよね?」

「そう見えますけど。気持ち悪いです」

「なんかあいつ変じゃね?」

「多分ユリアちゃんがいるからだと思うけど」

リビングに入れずにいた三つ子とユイはこそこそと会話をする。

「あ」
「キス」
「したな」

「嬉しそうだね、スバルくん」

ユイが微笑ましそうにしていると、そこに声をかける人物がいた。

「何が?」

「あ、シュウさん」

多分リビングのソファーに寝に来たのであろう彼は眠そうにしていた。

「てか、何してんのアンタら」

「スバルくんとユリアちゃんがイチャイチャしててさ〜」

「入りにくいんです。……気持ち悪くて」
「シュウも見てみろよ」

アヤトの言葉を聞いたシュウはダルそうに扉の隙間から中の様子を覗いた。


『スバル』
『何だよ』
『えへへ〜、大好き』
『ばっ、お前、誘ってんじゃねぇよ!!』

花が舞い、ピンク色の背景が見える。膝に座ったユリアはスバルを見上げる形になってにこりと笑っている。

「……何あれ」

扉から目を離したシュウは不快なものを見たような顔をした。

「ただのバカップルだね〜」

「あいつ顔緩みすぎてキモい」

「テディ、スバルはどうかしているよね?」

「ははは……」

さすがのユイも苦笑いになった。

「何をしているんですか。あなたたち」

カツッと革靴を鳴らして歩いて来たのはレイジだ。

「まったく、リビングに忘れ物を取りに来たと思えば、どうしてあなたたちが扉の前に……」

レイジが言葉を続けようとした時にリビングの中から声が聞こえた。

『んっ、……ダメだよ、スバル。こんなとこで』

『お前が可愛いすぎんのが悪い』


「わぁ、スバルくんってば大胆。ユリアちゃん押し倒されちゃった」

「なっ、見せろ!!」

アヤトがライトを押し退けて中を覗こうとするも、それは叶わなかった。レイジがリビングの扉を勢いよく開いたからである。

「あなたたちっ!! こんな所で何をしているんですかっ!! はしたない」

リビングにレイジのオカン節が炸裂した。

「なっ!?」

ユリアを押し倒したままのスバルは顔だけこちらに向けて驚いた顔をした。ユリアに構っていたせいで気配に気づかなかったのだろう。

「はう……、恥ずかしいです」

スバルの下にいたユリアは顔を真っ赤にして両手で顔を隠した。



その後、二人仲良くレイジにお説教をされたそうだ。












@@後書き@@
・成り代わり以外のリクエストは初めてで少し嬉しかったり……。
・スバルは無意識にイチャイチャしてそう。
・しかし顔が緩んだスバルは可愛い以外の何者でもない。
・イチャイチャしてレイジに怒られてればいい。
・こんなもので大丈夫でしょうか。





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