Which is a wolf?
スバル成り代わりカルラ夢
・けもみみ、しっぽのカルラがいます。
・キャラ崩壊してます。
カルラとシンの住む家にやって来たユリアは重工な造りになっている扉についたドアノッカーを鳴らした 。
「なんか、家(うち)と似た感じだよな」
主に雰囲気が、とユリアが考えていると目の前の扉が重くギィ、と動き内側に開いた。
「いらっしゃいユリア」
「おう、邪魔するな。シン」
どうやら扉を開けたのは月浪兄弟のうちの弟、シンらしい。彼はユリアを玄関の中へ招き入れ、リビングまで案内する。
「ごめんね、兄さんのために」
「別に構わないぞ。……それで? カルラは」
「呼び掛けても、入るなって言って部屋から出ない」
ユリアを呼んだのは他でもない、シンだったのだ。部屋から出てこなくなったカルラを心配して呼び掛けるものの、一向に出てくる気配がない。考えた末にユリアが呼んだならカルラも部屋から出てくるのではないかと思ったのだ。
「そうか」
「ちょっと座って待ってなよ」
リビングに案内したシンはユリアをソファーに座らせて部屋から出ていった。
「何があったんだろうな……」
カルラが部屋から出ない理由とは一体何なのだろうか。 シンの様子からして、喧嘩ではなさそうだ。というか二人が喧嘩することなどあるのか、そう彼女が思って座っているとシンが帰ってきた。
「ユリアなら入って良いって」
シンはカルラがユリアの入室を許可したと伝えた。
「分かった」
シンにカルラの部屋の前まで送ってもらい、部屋の扉を右手でノックした。
「カルラ」
「…………入れ」
数秒の沈黙の後にカルラがそう言ったのがユリアの耳に届いた。
ユリアはシンに頷いて「行ってくる」と反応を返し、カルラの部屋に入ったのだった。
「カルラ?」
「お前は……こんな私を見たら絶対に幻滅するだろう」
「シーツ被りながら何を言ってんだよ」
てか、赤ずきんみたいなシチュエーションだな。とユリアはベッドの上の大きな塊を見た。
「お前に幻滅されるくらいならこの様な格好でも構わない」
「いや、シーツ取れよ。失礼だろ」
「駄目だ!!」
シーツに手を伸ばしたユリアにカルラが声を上げて制止した。
「……俺がカルラの顔を見たいって言ってもか?」
「っ!? ……それは」
「つーことで」
バサッ、とカルラが被っていたシーツを剥ぎ取ったユリア。
「ほら、こっち見……。カル、ラ……?」
「だから言っただろう。こんな姿を見たらお前は「なんだよそれっ!!」 !?」
「これ、耳……だよな。狼の、触って良いか?」
ゲームをしている時にしか見せない、嬉しそうな笑顔をしたユリアはカルラの反応を余所に『ずいっ』とカルラに躙り寄る。
「なっ、ユリア!?」
「ん? あ、しっぽまであんのな」
「……っ」
耳はおろか、しっぽまで見つかり、カルラは恥ずかしくなった。
仮にも男の部屋、しかもその部屋のベッドの上に乗ったユリアにぎょっとしながらも、カルラは口を開く。
「幻滅した、か?」
「いいや」
「そうか……そうだな、こんな姿になってしまって…………?」
「幻滅って、理想と考えてたものが現実と違うってだけで落ち込むことだろ? なら違う。俺が思ってた通り、カルラは格好良い狼さんだった」
「ユリア……」
こんなところでもイケメンを発揮するとは。ユリアの言葉にカルラは顔を上げた。
「だから、撫でても良いよな?」
狼のカルラはどうやら白ずきんのユリアにいじられる模様である。
(つーか、何でそうなったんだ?)
(狼になれば、ユリアが喜ぶと思ったからだ)
(なり損ねた感じか……。別に、狼じゃなくてもカルラはカルラなんだから普通でも嬉しいけどな)
(……)
(あ、でも。今のカルラも格好良いぞ?)
(…………)プイッ
(顔背けんなよ、照れたのか?)
確認しておこう。
ユリアはイケメンだが女子である。
@@後書き@@
・狼になれるなら可能なんじゃないかと思った結果がこれ。
・狼の姿になって会いに行きたかったカルラ、しかし何故か狼にもなれず耳としっぽだけ生えた状態に。部屋から出られずにいたみたいです。だって見られたくないよね、けもみみ+しっぽ姿。あのカルラなら尚更。
・シンだったら可愛いと思う。
・キャラ崩壊しすぎである。
・触りまくる夢主にカルラは(別の意味で)狼になればいい。
・成り代わりスバルとカルラの組み合わせも好きです。
・こんなもので大丈夫でしょうか。
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