The metamorphosis which is most is on the side right now.
カルラ成り代わり
上の続き


シンside

そろそろ学校に行く時間のはずなのに、姉さんが部屋から出てこない。今まで長く生きてきたからか、怠惰になってしまったのは分かるけど学校はちゃんと通っていた。英国校から日本校に転入してからもそれは変わらないはずだったのに。
そういえば姉さんがこの間、いきなり俺に抱きついて来たけれど、何かあったのだろうか。いつもは凛としていて冷静な姉さんがその日だけなんだか可愛いかった。

仕方ないから部屋に行ってみてくるか。



姉さんの部屋の前にやって来て扉を叩く。

「ユリア姉さん、時間」

「やだ」

即答。でも一応部屋に入らないとな。

「じゃあ部屋に入るだけ」

「……分かった」

姉さんの許しが出たところで、俺はドアノブを回して扉を開けた。

部屋に入ると、そこにはベットの上に座る姉さんがいた。まだ寝間着姿のままの姉さんは、気に入りのマフラーだけをしていつものように口元を隠している。

「行きたくないの? 姉さん」

「ん」

「……理由を聞きたいんだけれど」

あんなに学校はちゃんと通っていたのだから、ちゃんと行きたくない理由があるはず。

「――が、――……で」

「!?」

理由を聞いて俺は決心した。

「逆巻シュウに無神ルキ、絶対に殺してやる」



in学校

シンside

結局姉さんは学校を休んだ。というか休ませた。あんなやつらに姉さんを取られるのは御免だ。今度からは別行動しないで側にいることにするから、安心してよユリア姉さん。 そして逆巻シュウに無神ルキ、お前らは絶対に許さない。お前らの兄弟たちもだ



アヤト・ライト・カナト・スバルside

な〜んか、すっごく睨まれてる気がするけど気のせいかな?

お前恨み買ってそうだもんな。

ひどいな〜、それはアヤトくんもじゃない?

確かに、アヤトは他人の恨みを買ってそうです。

はぁ? んだよそれ。

あれ、そういうカナトくんはどうなのさ。

何で僕が他人に恨みを買われているんですか。僕は逆に恨むほうです。ね、テディ?

チッ、うぜぇ。

あ〜、ボク分かった。スバルくんだよ。

はぁっ!?

確かに……。

言われてみればそうだよな。

ふざけんなっ!! (ドゴッ!!)

(((それだ)))



コウ・ユーマ・アズサside

……何か、見られてる……ね

あ、やっぱり? アズサも思ってたんだ

つーかどこのどいつだよ

えー? それ言っちゃう?

……コウは分かるの?

はっ! どうせ俺の子猫ちゃん達とか言う気だろ。

ちょっとユーマくん、先に言わないでよー。

キモい。顔膨らましてんじゃねぇよ。

ひっど!? 俺のどこがキモいわけ? 俺、顔には絶対に自信あるんだから。

男は顔じゃなくて心だ。

……ユーマも何か、変。




シンside

途中で見つけた逆巻と無神の兄弟たちを遠くから睨んでやった。殺さないでおいたのはせめてもの情けだ。本命は絶対に許してやらないよ。あ、逆巻の眼鏡を見つけた。

「先ほどから感じていたのはあなたの殺気ですか」

「へぇ、……結構押さえてたはずだけど気づいたんだ」

「あなたが探している穀潰しならあちらの教室ですよ」

「は?」

「何れこうなるだろうとは予想していましたが、案外早かったですね」

こいつ、姉さんがあいつらにストーカーされてたのを知ってたな。ま、いいや。

「私の手間も省けますし、どうぞあの穀潰しを殺してやってください」

「言われなくてもそのつもり」

俺は教えられた教室に向かうことにした。

「……無神も一緒に殺してくれると尚良いのですが」

俺は彼がそんなことを言ったのに気づかなかった。


教室の前に着いて扉についたガラス窓を覗くと、逆巻シュウがいた。そして偶然なことに無神ルキまでいた。別々に殺る手間が省けた。

教室では俺に気付いていない二人が口論をしていた。

「だから――は、――だ」

「は、――には、――だろ」

今に見てろ。
姉さん、あいつらの息の根を止めるから安心してね。
俺は教室の扉を勢いよく開けた。
しかし二人は気付いていないどころか、口論が更にヒートアップしていた。


「絶対にユリアには黒レースだ!!」

「何いってんの? 白の総レースの紐だから」

姉さんのストーカーをしていたくせにお前らは何も姉さんを分かってないよ。

「姉さんに一番似合うのは薄ピンクのTバックなんだよっ!!」


「「お前が一番変態だ」」










@@後書き@@
・例に漏れず口論の内容が下着という(^^;)

・そしてシン、お前もか(←いや、書いたのは自分) シンはそんなキャラじゃない。
・兄弟を出すことが出来た(頑張った)
・女子の下着で口論になる長男二人が凄いと思う。
・下着の色とか長男二人とシンの下着の好みとかは全くのフィクションです。

・こんな感じの話で大丈夫だろうか……
(^^;)

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