成り代わり | ナノ


カールハインツ様を避けるようになって私は胸に痛みを感じ始めました。
この痛みが何なのか、私には分かりませんでした。
ただ一つの分かることと言えば、カールハインツ様からの気持ちでした。
会おうとしない私にカールハインツ様が花を贈って下さったのです。

プリムローズ、ホーリー、レースフラワー、そしてミルラ。まだ他にも沢山の花が贈られてきました。


『私を信じて』

『永遠の輝き』

『細やかな愛情』

『真実』





カールハインツ様を疑う訳ではないのですが、それでも私は考えてしまいます。
ホーリーのもう一つの花言葉、『先見』のように。



――もし、この感情に名前をつけるとするのなら。

それはきっと『××』というものなのでしょう。


next
back
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -