「そう、か……。その答えが、キミの本心」 カールハインツ様はその言葉の後にはぁ……、とため息をこぼしました。 「え……?」 「キミが私のことを嫌いだと言ったらどうしようかと思った。……今ので安心したせいか、気が抜けたよ」 心底ホッとした様子のカールハインツ様は、微笑んでいました。 「あの」 「何だい?」 「今まで避けていてごめんなさい」 そう思わせていたのは、私がカールハインツ様を避けていたからなのだと気付き、うつむきます。 「いいや、私も謝らなければいけない。大事なことを言っていなかったのだから」 「でも」 「では、こうしよう」 そう言ってカールハインツ様は私を抱き上げます。 「許しを請うのなら、キミから私に口づけしてくれないか?」 「え、あ、あの……」 カールハインツ様の言ったことに私は戸惑ってしまいます。 「それ以外は許してあげないよ」 にっこりと、そう、にっこりと笑うカールハインツ様は意地悪く言います。 「う……、はい」 抱き上げられた私の顔は、カールハインツ様の顔と近いです。ですが、それよりももっと近づきます。多分、私の顔は赤くなっていることでしょう。頬の熱さがそれを証明しています。 唇に近づき、私は目を閉じます。 「ん……」 軽く少しだけ触れ合った私のそれとカールハインツ様のそれ。 そして、唇を離そうとすると、逃がすまいとカールハインツ様が繋げてきました。 抱き上げる腕も強くなります。 「ん、ふぁ……。あっ」 「ちゅ、んむ……、……はぁ」 舌を絡め、互いの熱をわけ合うように口づけをします。 苦しくなった私はカールハインツ様の胸に手を当てて訴えました。 「ふ……、泣いているのかい?」 「っ、……はぁ、……あ」 カールハインツ様は目元に出来た雫を優しく舐めとって私の顔を覗きます。 「愛しているよ、コーデリア」 「あっ……、ん、……っふぁ」 私も、愛しています。 カールハインツ様。 prev back |