「 はくりゅ は つよい か ? 」
鍛練中の白龍の前に突然現れた少女はそう口を開いた。
「 俺はそれほど強くはない 」
「 そうか ? 」
「 あぁ、 シンドバッド殿や俺の義兄(あに)達や姉上の方が強い 」
「 はくえ か? 」
「 そうだ 」
少女は考える素振りを見せた。
「 …はくりゅ は わたしよりつよい 」
「 それは 」
「 だから はくりゅ つよい 」
はにかんだ笑顔でこちらをみる少女。
「 俺はもっと強くなりたい 」
「 どうして はくりゅ つよくなる? 」
「 俺にはやるべきことがある そのために強くなりたいんだ 」
胸に秘めた想いを果たすために。
(それより、鍛練中にいきなり現れるのは危険だ)
(う?はくりゅ、ごめん)
(怒ってはいないんだが、今度からはちゃんと気を付けるんだぞ)
(う!!、わかった)
2014.06.15加筆修正