ノボリさんと鬼ごっこ






「 お待ち下さいましっ!! 」

「 いーやーでーすっ!! 」

只今、ノボリさんから逃げてます。
え? 何でかって?

それは、
「 書類がまだ残っているんでございますよっ!!」

そう、私は仕事がまだ終わっていないのです。



「 いい加減になさいまし!! 」

「 だって… 」

「 だっても何もありません 」


ノボリさん怖いよ。
クダリさんと双子だなんてびっくりだよね…

顔はそっくりなのになー。


「 ふむ… まぁ双子ですから顔が似ているのは当たり前です」

「 へっ?! 」

「 口に出ていましたよ 」


やばっ!!

「 …ゴメンナサイ 」

「 特別に許して差し上げます 」

そう言ってノボリさんはポンと肩に手を置いた。

「 その代わり、仕事をしてもらいます 」

「 えっ!? 」

「 さぁ、早く 仕事をして下さいまし 」


「 ………鬼 」

「 何か? 」

「 いえ 何でもアリマセン 」









2014.06.15加筆修正





mae tsugi
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